第一種電気工事士試験 / 令和6年度 上期 第一種 学科試験 / 問15
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令和6年度 上期 第一種 学科試験 問15 解説 誘導電動機の構造

設問図

写真の三相誘導電動機の構造において矢印で示す部分の名称は。

  1. イ. 固定子巻線
  2. ロ. 回転子鉄心 ✓ 正答
  3. ハ. 回転軸
  4. ニ. ブラケット

解説

この問題は、三相誘導電動機の断面図を見て、主要な構成部品の名称を正確に特定できるかを確認するものです。図の矢印は、中心部にある円柱状の回転する部分の「鉄心」を指しています。誘導電動機は大きく分けて「外側の動かない部分(固定子)」と「内側の回転する部分(回転子)」で構成されているため、この位置関係を理解することが正解への最短ルートです。

三相誘導電動機の構造的特徴

誘導電動機は、回転磁界を利用して回転力を得る装置です。そのため、内部は明確に役割分担がなされています。

・固定子(ステータ): 外枠に収められた部分で、ここに三相交流を流すための巻線が施されています。 ・回転子(ロータ): 磁界の回転に合わせて回る中心部です。この問題で指されているのは、磁束を効率よく通すための薄い鋼板を重ねた「回転子鉄心」です。

回転軸は回転子の中央を貫く棒状の部分であり、ブラケットは回転軸を支えるための蓋のような側面パーツを指します。このように、それぞれの部品には名称と役割があります。

構造を理解するための観察ポイント

試験問題の図面は、断面が見えるようにカットされています。このとき、まずは以下の順番で全体像を把握しましょう。

  1. 動く部分と動かない部分を分ける 中央にある軸とそれに付随する円筒形の塊が回転子であり、その周囲を取り囲むフレーム内側が固定子です。
  2. 形状から名称を推測する 中心の金属の塊は、電磁鋼板を積み重ねて作られているため、滑らかかつ重量感のある「鉄心」の形状をしています。これにコイルが巻かれていれば回転子巻線となりますが、かご形誘導電動機であれば導体棒が埋め込まれた状態を指すため、全体として「回転子鉄心」と呼ぶのが適切です。

現場で求められる構成把握の力

この問題は、単なる名称の暗記を問うだけでなく、保守や点検の現場で「どの部分に異常があるか」を正しく把握するための基礎知識を問うています。

例えば、電動機から異音がする場合、回転子の軸受(ベアリング)の問題なのか、あるいは固定子巻線の絶縁劣化なのかを切り分ける必要があります。構造図を見てそれぞれの名称と役割が頭に入っていれば、故障診断のプロセスにおいても、「この回転子鉄心がどのような磁気回路を構成しているか」といった根本的な理解に基づいた判断が可能になります。電気工事士として、機器の内部構造をイメージできる能力は、トラブルシューティングの質を大きく向上させます。

参考リンク

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