第一種電気工事士試験 / 2019年度 第一種電気工事士 筆記試験 / 問34
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2019年度 第一種電気工事士 筆記試験 問34 解説 高圧受電設備絶縁耐力試験

⑤に示す高圧受電設備の絶縁耐力試験に関する記述として,不適切なものは。

  1. イ. 交流絶縁耐力試験は,最大使用電圧の1.5倍の電圧を連続して10分間加え,これに耐える必要がある。
  2. ロ. ケーブルの絶縁耐力試験を直流で行う場合の試験電圧は,交流の1.5倍である。 ✓ 正答
  3. ハ. ケーブルが長く静電容量が大きいため,リアクトルを使用して試験用電源の容量を軽減した。
  4. ニ. 絶縁耐力試験の前後には,1000V以上の絶縁抵抗計による絶縁抵抗測定と安全確認が必要である。

解説

この問題の正解を導くための最短ルートは、図面全体の構造を把握することです。機器単体ではなく、図中の「(5)」が、その内部にVCT、LBS、SCなどの様々な受電機器をひとまとめに格納している「箱(盤)」を指していることに注目してください。

受電設備における「盤」の役割と見分け方

高圧受電設備において、主要な機器(遮断器、変成器、コンデンサなど)を外部の接触事故から防ぎ、かつ保守点検を容易にするためにひとまとめに収納したものを「高圧受電盤」あるいは「キュービクル」と呼びます。

この問題の図を見ると、断面図と平面図の双方で、(5)の矢印は「VCT」や「LBS」といった個別の機器を取り囲む外枠を指しています。もしこれが「変圧器(Tr)」を指すのであれば、図の中の変圧器(Tr)そのものに直接矢印が向くはずです。選択肢の中で「盤」という名称が付けられているのは「高圧受電盤」だけであるため、図面の構造的な入れ子関係からこの名称が妥当であると判断できます。

図面から読み取る配置の論理

この図面を解釈する際、以下の手順で思考を整理するとスムーズです。

  1. 大きな枠組みを探す: 図面の中で「何が何を包んでいるか」を確認します。(5)は複数の機器を内包しているため、機器の集合体である「盤」が第一候補となります。
  2. 内部機器との比較: 図中にはVCT(計器用変成器)やLBS(負荷開閉器)という個別の名称が明確に記載されています。したがって、選択肢の「計器用変成器」などは、(5)の正体として不適切です。
  3. 機能の分類: 受電設備は、電力会社から電気を受け取り、電圧を下げて分配するまでの一連のシステムです。この一連の機能を納めている筐体そのものを「高圧受電盤」と呼びます。

現場で求められる図面を読む力

第一種電気工事士試験において、このような図面問題を解く能力は、実際の施工現場における「単線結線図」や「平面詳細図」の理解に直結します。

実務において、キュービクル(高圧受電盤)の配置図を確認する際は、単に箱の名称を知っているだけでなく、その中にどの機器がどの順番で収められているか(LBSが入り、VCTで計測し、トランスで変圧する、といった流れ)をイメージできなければなりません。この問題は、試験の合否を分ける知識としてだけでなく、将来的に電気主任技術者や施工管理技士を目指す上での基礎的な「設備の空間認知能力」を問うているといえます。

図面を見る際は「これは単体機器か、それとも機器を収める器か」という視点を持つだけで、誤答を大幅に減らすことができます。特に試験では、複雑な図面をパズルのように分解して、「どこが全体で、どこがパーツなのか」を切り分ける冷静さが不可欠です。

参考リンク

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