第一種電気工事士試験 / 2019年度 第一種電気工事士 筆記試験 / 問35
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2019年度 第一種電気工事士 筆記試験 問35 解説 絶縁抵抗の基準

低圧屋内配線の開閉器又は過電流遮断器で 区切ることができる電路ごとの絶縁性能とし て,電気設備の技術基準(解釈を含む)に適合 するものは。

  1. イ. 使用電圧100Vの電灯回路は,使用中で絶縁抵抗測定ができないので,漏えい電流を測定した結果,1.2mAであった。
  2. ロ. 使用電圧100V(対地電圧100V)のコンセント回路の絶縁抵抗を測定した結果,0.08MΩであった。
  3. ハ. 使用電圧200V(対地電圧200V)の空調機回路の絶縁抵抗を測定した結果,0.17MΩであった。
  4. ニ. 使用電圧400Vの冷凍機回路の絶縁抵抗を測定した結果,0.43MΩであった。 ✓ 正答

解説

絶縁性能の基準値は、電路の対地電圧によって3つの区分に分けられます。この問題を解くには、対象の回路がどの区分に該当し、基準値がいくらであるかを照らし合わせるのが最短の手順です。

絶縁抵抗値の基準区分

電気設備の技術基準の解釈第13条では、低圧電路の絶縁性能について以下のように定めています。

  1. 対地電圧150V以下:0.1MΩ以上
  2. 対地電圧150Vを超え300V以下:0.2MΩ以上
  3. 300Vを超える場合:0.4MΩ以上

もし、機器の構造上絶縁抵抗測定が困難である場合は、漏えい電流を測定し、その値が1mA以下であれば適合しているとみなされます。

各選択肢の判定ロジック

試験で与えられた状況を、上記の基準に当てはめて検証します。

イ:使用電圧100Vの電灯回路(対地電圧100V)。基準値は0.1MΩ以上ですが、漏えい電流で判定する場合、基準は1mA以下です。測定値は1.2mAであるため、基準(1mA以下)を超えており不適合です。

ロ:使用電圧100Vのコンセント回路(対地電圧100V)。基準値は0.1MΩ以上ですが、測定値は0.08MΩです。基準を下回っているため不適合です。

ハ:使用電圧200Vの空調機回路(対地電圧200V)。対地電圧が150Vを超え300V以下となるため、基準値は0.2MΩ以上です。測定値は0.17MΩであり、基準を下回っているため不適合です。

ニ:使用電圧400Vの冷凍機回路(対地電圧400V)。300Vを超えるため、基準値は0.4MΩ以上です。測定値は0.43MΩであり、基準をクリアしているため適合です。

現場における絶縁管理の重要性

この知識は、実務において電気事故を未然に防ぐための最も基本的な指針となります。絶縁抵抗値が基準を下回るということは、電線や機器の被覆が損傷していたり、湿気や汚れによって電気が漏れ出したりしている可能性を示唆します。

試験問題としては「計算の正誤」を問う形式ですが、実際の現場では、なぜその数値が定められているのかという背景が重要です。例えば、漏えい電流が1mAを超えている回路は、人間が触れた際に感電するリスクが高まるため、すぐに漏電箇所を特定し修理する必要があります。単に試験に合格するための数値として覚えるだけでなく、この数値が「感電を防ぐための防波堤」であるという意識を持つことが、第一種電気工事士としての責任ある判断につながります。

参考リンク

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