第一種電気工事士試験 / 平成27年度 筆記試験 / 問11
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平成27年度 筆記試験 問11 解説 三相誘導電動機の回転方向

設問図

三相誘導電動機の結線①を②,③のように 変更した時,①の回転方向に対して,②,③ の回転方向の記述として,正しいものは。

  1. イ. ③は①と逆に回転をし,②は①と同じ回転をする。
  2. ロ. ②は①と逆に回転をし,③は①と同じ回転をする。 ✓ 正答
  3. ハ. ②,③とも①と逆に回転をする。
  4. ニ. ②,③とも①と同じ回転をする。

解説

三相誘導電動機の回転方向を判定するには、電源の3本の線(R, S, T)のうち、どの線が電動機のどの端子(U, V, W)に接続されているかを確認します。ルールは単純で、3本のうち任意の2本を入れ替えると回転方向が反転し、元の順序(相回転)に戻せば回転方向も元に戻ります。

相回転と回転方向のメカニズム

三相誘導電動機は、固定子巻線に流れる三相交流によって回転磁界を発生させ、その磁界に引きずられる形で回転子を回します。この回転磁界の方向は、電源の相順(R→S→Tの順に電圧のピークが来る順序)によって決まります。

図①の状態を基準とすると、R, S, TがそれぞれU, V, Wに接続されています。このとき、電源から供給される電流の位相が順次送られていき、ある一方向への回転磁界が形成されます。

ここで、接続を入れ替えるという操作は、端子に流れ込む電流の位相順序を強制的に変えることを意味します。3本のうち2本を入れ替えると、回転磁界の位相が逆転し、結果として電動機の回転方向が物理的に反転するのです。

図から読み取る接続の変化

各図における端子への接続状態を比較してみましょう。

図①:接続は R-U, S-V, T-W です。これを正転の基準とします。

図②:接続を確認すると R-U, S-W, T-V となっています。つまり、V端子とW端子に接続される電源線が①と比較して入れ替わっています。3本のうちSとT(あるいはVとW)の2本が入れ替わった状態であるため、回転方向は①と逆になります。

図③:接続を確認すると R-V, S-U, T-W となっています。一見すると複雑に見えますが、これも結線を追うと、結局のところ「2本入れ替えを2回行った」状態、つまり元に戻した状態と同じ相順になっています。具体的には、RとSを入れ替え、さらに別の組み合わせを入れ替えるような操作は、2回の反転を意味し、マイナスかけるマイナスがプラスになるのと同様に、最終的な回転方向は①と同じ正転に戻ります。

現場で役立つ知識としての重要性

この問題は、単なる試験用の知識にとどまらず、現場での電気工事やメンテナンスにおいて不可欠な考え方です。

電動機を設置した際、ポンプやファンなどが「吸い込み」ではなく「吐き出し」をしてしまうような逆転現象が起きることがあります。そんなとき、制御盤内の結線を変更するだけで回転方向を修正できるという判断は、実務上の基本スキルです。

また、逆に「どのような結線をしても回転方向が変わらない組み合わせ」を見抜く能力も、配線ミスを防ぐために重要です。2本を入れ替えれば逆転、もう一度入れ替えて3本すべてを入れ替えれば、それは結局のところ接続順序のサイクルが変わるだけで、回転方向は元に戻る(あるいは変わらない)といった論理的な把握が、現場でのトラブルシューティングを迅速にします。

参考リンク

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