平成27年度 筆記試験 問10 解説 LEDランプの特性
LEDランプの記述として,誤っているものは。
- イ. LEDランプは,発光ダイオードを用いた照明用光源である。
- ロ. 白色LEDランプは,一般に青色のLEDと黄色の蛍光体による発光である。
- ハ. LEDランプの発光効率は,白熱灯の発光効率に比べて高い。
- ニ. LEDランプの発光原理は,ホトルミネセンスである。 ✓ 正答
解説
正誤判断のポイント
この問題は、LED(発光ダイオード)の基本的な性質と発光原理を理解しているかを問う内容です。誤っている選択肢を見つけるには、LEDが電気を光に変換する仕組みである「エレクトロルミネセンス」と、蛍光灯などが光を光に変換する「ホトルミネセンス」の違いを明確に区別することが鍵となります。
LEDの動作原理とエレクトロルミネセンス
LEDは半導体のpn接合に順方向に電圧をかけ、電子と正孔を再結合させることで発生するエネルギーを直接光として放出します。この「電気エネルギーを直接光エネルギーに変換する現象」をエレクトロルミネセンスと呼びます。
一方、選択肢ニにあるホトルミネセンスは、光(紫外線など)を物質に照射し、その物質が光を吸収して別の波長の光を放射する現象です。蛍光灯はこの原理を利用しており、水銀蒸気から発生した紫外線が蛍光塗料に当たり、可視光を発するというプロセスをたどります。LEDの仕組みとは根本的に異なります。
知識の整理と判断プロセス
試験対策としては、以下の3点を整理しておくと確実です。
・LEDはエレクトロルミネセンス(電界発光):電気を直接光に変える。 ・蛍光灯はホトルミネセンス(光蛍光):光(紫外線)を吸収して別の光に変える。 ・白色LEDの仕組み:青色LEDと黄色の蛍光体を組み合わせることで、光の混色により白く見せている。
問題文を読む際は、用語の定義が入れ替わっていないかを注意深く確認します。本問では「LED=ホトルミネセンス」という誤った組み合わせが提示されているため、ここが直ちに誤りであると判断できます。
現場で求められる知識の背景
第一種電気工事士の試験において、LEDに関する知識が問われるのは、近年の照明設備のLED化が急速に進んでいるからです。設計や施工、メンテナンスの現場では、単に「省エネだから」という理由だけでなく、白熱灯や蛍光灯との発光原理や効率の違いを理解していることが求められます。
例えば、発光効率(同じ電力でどれだけ明るくなるか)はLEDが圧倒的に高く、寿命も非常に長いため、配線計画や照明器具の選定においてこれらを知っていることは実務上の必須事項となります。この問題は、基礎的な物理学的背景を問うことで、最新の照明機器に対する正しい認識を持っているかを確認する意図があります。