平成24年度 筆記試験 問46 解説 機器の図記号
⑥に示す部分に設置する機器の図記号は。
- イ.
- ロ. ✓ 正答
- ハ.
- ニ.
解説
保護継電器の図記号を特定するには、記号内の「アルファベット(物理量)」「不等号(動作方向)」「接地記号(対象)」の3要素を分解して読み解くのが近道です。この問題で問われている「過電流継電器」は、電流値が設定を超えた時に動作する機器であるため、電流を示す と、超えることを意味する不等号 の組み合わせを探します。
記号の構成要素を読み解く
単線結線図において保護継電器は、枠内に記された記号によって役割が定義されています。
・物理量: は電流(Current)を指します。 ・不等号: は設定値以上で動作(過~)、 は設定値以下で動作(不足~)を示します。 ・接地記号:記号の中に接地(アース)のような横線が描かれているものは、地絡電流を対象とする継電器(地絡継電器)を示します。
これらを組み合わせると、選択肢は以下のように整理できます。
イ.不足電流継電器( が設定値 になった時に動作) ロ.過電流継電器( が設定値 になった時に動作) ハ.地絡過電流継電器(地絡方向の が設定値 になった時に動作) ニ.地絡不足電流継電器(地絡方向の が設定値 になった時に動作)
現場で求められる保護協調の視点
この問題を解く際の思考プロセスは、「保護の対象が何か」を見極めることにあります。一般的な高圧受電設備において、過電流継電器は短絡や過負荷から機器を守るための最も基本的な保護装置です。単線結線図上のどの位置(遮断器の制御など)に配置されているかを確認すれば、その継電器が何を監視すべきか自ずと判明します。
例えば、変圧器の一次側であれば短絡保護のために過電流継電器が配置されますし、地絡が発生しやすいケーブル系統であれば地絡継電器が選定されます。図記号を丸暗記するだけでなく、電気設備の設計図面を見るときに「ここで異常電流が発生したら、どの継電器が遮断器を叩くべきか」というストーリーを想像する習慣を持つと、試験本番でも迷いがなくなります。
この知識は、実際の電気主任技術者の実務や工事監理において、保護継電器の試験および整定値の確認を行う際に不可欠です。設計図と現物の不一致がないかを確認する際、この記号の基礎知識がなければ正しい保全計画を立てることはできません。