第一種電気工事士試験 / 平成22年度 筆記試験 / 問29
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平成22年度 筆記試験 問29 解説 高圧屋内配線工事

高圧屋内配線で、施工できる工事方法は。

  1. イ. ケーブル工事 ✓ 正答
  2. ロ. 金属管工事
  3. ハ. 合成樹脂管工事
  4. ニ. 金属ダクト工事

解説

高圧屋内配線の工事方法を判断する根拠

高圧屋内配線は、感電や火災のリスクが低圧よりも格段に高いため、非常に厳格な施工制限が設けられています。結論から述べると、高圧屋内配線として認められているのは「ケーブル工事」のみです。試験では、一見すると頑丈そうに見える金属管工事や金属ダクト工事が選択肢として並びますが、これらは原則として低圧用であり、高圧環境での使用は認められていないことを即座に見抜くことが正解への近道です。

高圧配線における安全性と施工制限

電気設備技術基準では、電圧が高くなるほど絶縁性能や物理的な保護強度が求められます。高圧(7000V以下)の電線路を屋内に施設する場合、万が一の漏電や短絡事故が発生した際の被害を最小限に抑える必要があります。

ケーブル工事が唯一認められている理由は、その構造自体が絶縁被覆と保護外装(シース)を備え、高い機械的強度と確実な絶縁性を併せ持っているためです。一方、金属管や合成樹脂管は電線を保護する「管」としての役割はありますが、管の中に電線を通すという施工方法では、接続点や端末処理において高圧に耐えうる絶縁を維持することが非常に困難です。そのため、高圧屋内配線の原則は「ケーブルをそのまま露出、あるいは支持物を用いて施設する」ことに集約されます。

なぜ他の選択肢が誤りなのか

試験でよく見かける他の工事方法は、あくまで低圧配線のための手段であることを整理しておきましょう。

金属管工事や合成樹脂管工事、金属ダクト工事は、主に建物内の回路を整理し、機械的な衝撃から電線を保護するために用いられます。これらは電線を管やダクトの中に引き込む(収める)形式ですが、高圧電線は極めて高い絶縁強度が必要であるため、管内の結露による絶縁低下や、曲げ部分での被覆損傷が重大な事故につながる恐れがあります。したがって、高圧配線においては「管に収める」という概念自体が禁止されており、常にケーブルの外部被覆に頼る方式が採用されています。

実務現場における判断基準

この知識は、実際にビルや工場などの受変電設備周辺を設計・施工する現場で非常に重要な判断材料となります。例えば、変圧器から高圧盤まで配線をつなぐ際、配管の中に電線を通そうとする設計ミスは、保安基準違反として即座に修正を求められます。

試験問題としての意図は、単なる知識の暗記を確認するだけでなく、電圧階級によって採用できる工法が根本的に異なるという「安全に対する階層的な考え方」を理解しているかを問う点にあります。「高圧ならケーブル、低圧なら管も使える」という二元的な分類ができるようになることで、実務上の誤りを防ぐことができるようになるはずです。

参考リンク

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