第一種電気工事士試験 / 平成22年度 筆記試験 / 問27
certification-simodake-work

平成22年度 筆記試験 問27 解説 低圧屋内配線工事

点検できない隠ぺい場所において、使用電圧400〔V〕の低圧屋内配線工事を行う場合、不適切な工事方法は。

  1. イ. 合成樹脂管工事
  2. ロ. 金属ダクト工事 ✓ 正答
  3. ハ. 金属管工事
  4. ニ. ケーブル工事

解説

隠ぺい場所での工事制限を見抜く

この問題は、電気設備の技術基準における「点検できない隠ぺい場所」で使用できる配線工事の種類を問うています。判断のポイントは、金属ダクトが「原則として点検可能な場所に限られる」という制約を持っている点にあります。結論として、金属ダクト工事は点検できない隠ぺい場所には施工できません。

点検できない隠ぺい場所における工事の考え方

電気工事において「隠ぺい場所」とは、天井裏や壁の内側など、容易に中が見えない場所を指します。さらに「点検できない」という条件が加わると、故障や異常が発生した際のメンテナンスや熱の放散が困難になるため、技術基準では使用できる配線方式が厳しく制限されています。

具体的に、点検できない隠ぺい場所で使用可能な主な工事は以下の通りです。

  • 合成樹脂管工事(CD管は除く)
  • 金属管工事
  • ケーブル工事(ただし、引張強さや支持点間距離の規定を守る)

これらに対し、金属ダクト工事は、配線を引き入れやすく交換や増設が容易な反面、施工時の気密性が高く、万が一の内部トラブルを確認しにくいため、点検のできない場所での使用は原則として禁止されています。

選択肢の絞り込み方

試験本番では、まず「点検できない隠ぺい場所」というフレーズを見たら、使用可能な工事を瞬時に思い浮かべる必要があります。

  • 合成樹脂管、金属管、ケーブルは、いずれも比較的堅牢で、かつ隠ぺい場所での施工実績が標準的です。これらは「点検できない隠ぺい場所」でも施工可能な工事としてセットで記憶しておくのが定石です。
  • 一方、金属ダクトは「ダクト」という名称の通り、開口部から内部を点検することが前提の配線構造です。天井裏や壁の中など、点検口を設けて容易にアクセスできない場所に敷設してしまうと、ダクト内部の確認が物理的に不可能になるため、規定により除外されます。

この論点は、単なる暗記ではなく「メンテナンス性」と「火災防止(熱の逃げ道)」という安全上の観点から考えると、記憶が定着しやすくなります。

現場で求められる判断力

この問題の教育的意図は、将来的に電気工事士として現場に出た際、「施工のしやすさ」だけでなく「将来的な維持管理のしやすさ」を考慮した設計ができるかを問うことにあります。

実際の現場では、施工図面を作成する段階で「このスペースは将来的に点検可能か?」を確認します。もし設計者が図面上で金属ダクトを点検できない場所(例えばコンクリート埋設や完全に閉じられた二重天井内)に通そうとしていたら、それは技術基準違反となります。この問題の知識は、設計ミスや手戻りを防ぐための、非常に実践的な安全管理知識といえます。

参考リンク

学習の記録にははてなブックマーク!

気づいたこと・覚えたことをコメントにメモしよう