第一種電気工事士試験 / 平成21年度 筆記試験 / 問2
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平成21年度 筆記試験 問2 解説 直流回路の消費電力

設問図

図のような直流回路において、図に示す 抵抗 A の消費電力〔W〕は。

  1. イ. 300
  2. ロ. 600
  3. ハ. 675
  4. ニ. 1200 ✓ 正答

解説

この問題は、回路の合成抵抗を求め、電源電圧を分圧して抵抗Aにかかる電圧を算出することで解くことができます。手順は以下の通りです。

  1. 回路の上部にある並列部分(3 Ω\Omega と 3 Ω\Omega)の合成抵抗 R1R_1 を求めます。R1=(3×3)/(3+3)=1.5R_1 = (3 \times 3) / (3 + 3) = 1.5 Ω\Omega です。
  2. 右側の直列部分(3 Ω\Omega と 3 Ω\Omega)の合成抵抗 R2R_2 を求めます。R2=3+3=6R_2 = 3 + 3 = 6 Ω\Omega です。
  3. この回路は、電源(105 V)に対して、左側の並列部(R1R_1)と、抵抗A(3 Ω\Omega)と右側の直列部(R2R_2)が並列に接続されている構造です。しかし、図をよく見ると、抵抗Aと右側の直列部(R2R_2)はさらに並列になっており、それら全体が左側の並列部(R1R_1)と直列になっていることがわかります。
  4. 抵抗AとR2R_2の並列合成抵抗 R3R_3 を求めます。R3=(3×6)/(3+6)=18/9=2R_3 = (3 \times 6) / (3 + 6) = 18 / 9 = 2 Ω\Omega です。
  5. 回路全体の合成抵抗 R0=R1+R3=1.5+2=3.5R_0 = R_1 + R_3 = 1.5 + 2 = 3.5 Ω\Omega となります。
  6. 回路全体に流れる電流 I=V/R0=105/3.5=30I = V / R_0 = 105 / 3.5 = 30 A です。
  7. 抵抗Aにかかる電圧 VAV_A は、抵抗AとR2R_2の並列部分にかかる電圧であり、VA=I×R3=30×2=60V_A = I \times R_3 = 30 \times 2 = 60 V です。
  8. 抵抗Aの消費電力 P=VA2/RA=602/3=3600/3=1200P = V_A^2 / R_A = 60^2 / 3 = 3600 / 3 = 1200 W となります。

回路網の簡略化とオームの法則

電気回路の問題では、複雑に見える図をどれだけシンプルに置き換えられるかが鍵となります。この問題では、まず並列に接続された抵抗をひとつにまとめ、直列接続された抵抗を足し合わせるという基本操作を繰り返します。回路全体の合成抵抗を導き出すことで、電源から供給される電流を特定でき、そこから各部位にかかる電圧を順次算出することが可能になります。

合成抵抗の計算における思考プロセス

この問題では「直列と並列の混在」を正しく見極める必要があります。回路図を読み解く際は、まず電源から遠い場所から順に整理します。今回の例では、まず右側の直列部分を66 Ω\Omegaに置き換え、次に抵抗Aと並列であることを確認して22 Ω\Omegaにまとめました。最後に、左側の並列部分(1.51.5 Ω\Omega)と直列の関係にあることを見抜き、R0R_0を算出しています。このような「ブロックごとの簡略化」が、複雑な回路計算を解く際の最短ルートです。

実務現場における消費電力の計算

こうした計算は、単なる試験問題にとどまらず、実際の電気設備設計や保安管理において極めて重要です。例えば、配線における電圧降下の計算や、特定の負荷機器が消費する電力を見積もる際、回路全体のバランスを考える必要があります。特に過負荷による発熱トラブルを防ぐためには、抵抗で消費される電力が許容範囲内であるかを設計段階で正確に計算し、ケーブルの太さや遮断器の容量を選定しなければなりません。本問のような計算プロセスを身につけることは、安全な電気設備を構築するための基礎体力を養うことに繋がります。

参考リンク

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