第三級アマチュア無線技士 / 第三級アマチュア無線技士 CBT試験問題例題(工学 No.1) / 各問題解説 / 問26
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第三級アマチュア無線技士 CBT試験問題例題(工学 No.1) 問26 解説 ダイポールアンテナ

半波長ダイポールアンテナの特性で、誤っているのは次のうちどれか。

  1. 1. 放射抵抗は50〔Ω〕である。 ✓ 正答
  2. 2. 電圧分布は両端で最大となる。
  3. 3. アンテナを大地と垂直に設置すると、水平面内では全方向性(無指向性)となる。
  4. 4. アンテナを大地と水平に設置すると、水平面内の指向性は8字形となる。

解説

半波長ダイポールアンテナの放射抵抗を問う基本問題です。自由空間における半波長ダイポールアンテナの放射抵抗は正確には約73Ω(厳密には73.13Ω)であり、選択肢1の50Ωという値は誤りであると直感的に判断します。

放射抵抗とは何か

放射抵抗とは、アンテナから電波として放射されるエネルギーを、電気回路上の抵抗(オームの法則で消費されるもの)に見立てて換算した数値です。アンテナの給電点から見た入力インピーダンスの一部を構成し、この値が給電線(同軸ケーブル)の特性インピーダンスと一致していると、最も効率よく電波を放射できます。

よく混同される50Ωという数値は、多くの無線機や同軸ケーブルで一般的に使われる標準的な特性インピーダンスです。試験では、知識の正確さを問うために、この「よく見かける数値」をあえて選択肢に紛れ込ませる手法が非常によく使われます。

選択肢を評価する思考プロセス

この問題は「誤っているものを選べ」という形式です。一つずつ知識を照らし合わせるのが確実です。

・選択肢1:放射抵抗は約73Ωです。したがって50Ωとする記述は誤りであり、これが正解となります。 ・選択肢2:半波長ダイポールアンテナの電流は中央で最大、両端でゼロになります。反対に、電圧は両端で最大、中央で最小となります。これは定在波の基本性質であり正しい記述です。 ・選択肢3:アンテナを大地に対して垂直に立てると、水平方向には均等に電波を放射するため、無指向性となります。これも正しい記述です。 ・選択肢4:アンテナを水平に設置すると、アンテナの軸に直交する方向に電波が強く放射され、その形状が数字の「8」に見えることから「8字指向性」と呼ばれます。これも正しい記述です。

アンテナの特性を知ることの意味

アマチュア無線の現場において、これらの特性を理解しておくことは、アンテナの設営場所や向きを決める際に直結します。たとえば、遠距離通信(DX)を狙う際に、アンテナの指向性を理解していれば、どの方向に電波が飛んでいきやすいかを把握して運用することができます。

また、放射抵抗が73Ωであるという知識は、実際にアンテナを自作する際、「なぜそのまま同軸ケーブルにつなぐと整合(インピーダンスマッチング)が少しずれるのか」という疑問を解決する鍵になります。多くのエンジニアやハムは、このわずかな差を埋めるために、給電部で折り返してインピーダンスを下げる工夫や、マッチング回路の挿入を行っています。理論を知ることは、トラブルシューティングや運用技術の向上に不可欠な基礎体力となります。

参考リンク

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