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令和7年度 下期 学科試験 問20 解説 SSBの周波数成分

設問図

図は、SSB(J3E)波を発生させるための回路構成例である。信号波及び搬送波の周波数がそれぞれ、fs及びfcであるとき、出力に現れる周波数成分はどれか。次のうちから選べ。

  1. 1. fc ± fs
  2. 2. fc - 2fs
  3. 3. fc + fs ✓ 正答
  4. 4. fc - fs

解説

平衡変調器の出力は fc+fsf_c + f_sfcfsf_c - f_s の両方を含みます。その後段に「上側波帯通過用フィルタ」が接続されているため、高い周波数成分である fc+fsf_c + f_s だけが抽出されて出力されます。

SSB変調の仕組みとフィルタの役割

SSB(単側波帯)波を生成する過程は、主に2つのステップで行われます。

  1. 平衡変調器での変調 信号波(音声など)の周波数を fsf_s、搬送波の周波数を fcf_c とすると、平衡変調器を通ることで搬送波が打ち消され、和と差の周波数である fc+fsf_c + f_sfcfsf_c - f_s の2つの側波帯成分(DSB波)が得られます。

  2. フィルタによる不要波の除去 今回の回路図には「上側波帯通過用フィルタ」と記載があります。これは高い周波数成分である fc+fsf_c + f_s を通し、低い周波数成分である fcfsf_c - f_s をカットする特性を持っています。もしここが下側波帯通過用フィルタであれば、答えは fcfsf_c - f_s となります。

出力周波数の判断プロセス

この問題は、以下の論理ステップで解くことができます。

  • 手順1:平衡変調器の出力は、常に fc±fsf_c \pm f_s であると認識する。
  • 手順2:フィルタの名称を確認する。「上側波帯」は英語でUpper Sidebandなので、fc+fsf_c + f_s を指す。
  • 手順3:両者を突き合わせ、fc+fsf_c + f_s を選択する。

もし選択肢に fcfsf_c - f_sfc+fsf_c + f_s が両方ある場合、フィルタの仕様を確認し忘れると誤答につながるため、必ず「何を通すフィルタか」というラベルを読み取る癖をつけましょう。

無線通信におけるSSB方式の重要性

SSB方式は、搬送波と一方の側波帯を削除することで、送信電力を効率的に利用し、占有周波数帯幅を半分に抑えることができます。これは限られた電波資源を有効活用する必要がある海上無線通信において、非常に合理的な方式です。

試験対策としては、単に公式を覚えるだけでなく、図の中に登場する各ブロック(平衡変調器、フィルタ)がどのような役割を果たしているかをイメージできるようにしておくと、他の応用問題にも対応しやすくなります。例えば、平衡変調器の目的が「搬送波の抑圧」にあることや、フィルタの目的が「不要な側波帯の除去」にあるといった、一連の処理の流れを理解することが合格への近道となります。

参考リンク

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