第三級海上特殊無線技士 / 令和7年度 下期 学科試験 / 各問題解説 / 問19
certification-simodake-work

令和7年度 下期 学科試験 問19 解説 振幅変調の変調度

設問図

図は、振幅が一定の搬送波を単一正弦波で振幅変調したときの変調波の波形である。変調度の値として正しいのはどれか。次のうちから選べ。

  1. 1. 25 [%]
  2. 2. 40 [%]
  3. 3. 60 [%] ✓ 正答
  4. 4. 75 [%]

解説

変調度を求めるには、波形の最大振幅 AA と最小振幅 BB を特定し、次の式に当てはめます。

m=ABA+Bm = \frac{A - B}{A + B}

図から最大振幅 A=40A = 40、最小振幅 B=10B = 10 であることが読み取れます。これらを式に代入すると、m=401040+10=3050=0.6m = \frac{40 - 10}{40 + 10} = \frac{30}{50} = 0.6 となり、パーセントに直すと 6060 パーセントとなります。

変調度の定義と意味

振幅変調(AM)において、搬送波の振幅がどれだけ変化したかを示す指標が変調度です。搬送波は本来一定の振幅を持っていますが、これに音声などの信号を乗せると、信号の強さに応じて搬送波の振幅が大きくなったり小さくなったりします。

この変化の幅を、搬送波の元の振幅と比較して割合で表したものが変調度です。変調度が高ければ高いほど、送りたい信号が搬送波に色濃く反映されていることを意味します。

波形から値を読み取る思考プロセス

この問題を解く際のステップは以下の通りです。

  1. 最大値の確認: 図の中で最も振幅が大きくなっている箇所(エンベロープの頂点)の電圧を探します。今回の図では、片側の振幅が 4040 と示されています。
  2. 最小値の確認: 図の中で最も振幅が小さくなっている箇所(エンベロープのくびれ部分)の電圧を探します。今回の図では、1010 と示されています。
  3. 計算の実行: 上記の式に数値を当てはめます。ここでポイントとなるのは、分母が「最大振幅と最小振幅の和」であり、分子が「最大振幅と最小振幅の差」であるという点です。

通信品質における役割

変調度は、無線通信の品質を左右する重要な要素です。変調度が高すぎると、信号がひずんでしまい、音声が割れたりデータが正確に伝わらなかったりします。逆に低すぎると、信号が弱すぎて雑音に埋もれやすくなります。

海上無線において、適切に変調度を管理することは、緊急時の通信を確実に届けるための基本技術です。この問題のように波形から値を読み取る計算は、無線機器が正しく動作しているか、あるいは通信設定が適切かを判断する際の基礎的なスキルとして、実務に直結する知識といえます。

参考リンク

学習の記録にははてなブックマーク!

気づいたこと・覚えたことをコメントにメモしよう