第二級陸上特殊無線技士 試験問題例題 (法規 No.2) 問11 解説 免許失効時の総務大臣の措置
無線局の免許がその効力を失ったときに、総務大臣がしなければならないことは何か。次のうちから選べ。
- 1 当該免許に係る免許記録にその旨を記録しなければならない。
- 2 交付した免許事項証明書の返納を免許人に求めなければならない。
- 3 無線局の免許の効力が失われた旨、免許人に通知しなければならない。
- 4 免許記録を抹消しなければならない。 ✓ 正答
解説
無線局の免許が有効期間の満了や廃止、取消しなどによって効力を失った際、総務大臣が行うべき手続きは免許記録の抹消です。免許人(無線局を開設していた側)が行う手続きである免許状の返納と、総務大臣(行政側)が行う手続きである免許記録の抹消を明確に区別して判断します。
免許失効時に発生する行政手続きと義務の整理
電波法では、無線局の開設や運用に関する情報を総務省のデータベース(免許記録)で一元管理しています。無線局の免許が効力を失った場合、法律に基づいて行政側と免許人側の双方に異なる義務が発生します。
総務大臣が行うべき処理は、遅滞なくその免許に係る免許記録を抹消することです。これによって、現在運用されている無線局のデータベースを正確な状態に保ちます。
一方で、免許人であった者が行うべき義務として、効力を失った日から1か月以内に免許状を返納することなどが定められています。誰が何をするのかという主語と行動の組み合わせを正しく覚えることが重要です。
選択肢の検証と消去法による判断
選択肢の記述を一つずつ確認し、誤りを含んでいる理由を整理します。
選択肢1は、効力を失った旨を記録するとしていますが誤りです。効力を失ったデータは記録を残すのではなく、記録そのものを消し込む(抹消する)処理が行われます。
選択肢2は、交付した免許事項証明書の返納を求めると記載されていますが誤りです。返納の対象となるのは免許事項証明書ではなく、免許人に交付されていた免許状そのものです。また、返納手続きは免許人が自主的に行う義務であり、総務大臣が返納を求める通知を発出する規定ではありません。
選択肢3は、効力が失われた旨を免許人に通知するとしていますが誤りです。免許の満了や廃止は免許人自身が把握している事項であり、総務大臣から改めて通知する仕組みにはなっていません。
選択肢4は、総務大臣の義務として規定されている通り、免許記録を抹消しなければならないと正しく述べられています。
無線局データベース管理の仕組みと出題の背景
電波は利用できる周波数帯に限りがある貴重な社会的資源です。そのため、総務省はどの周波数がどこでどのように使われているかを厳格に把握する必要があります。
もし免許の効力が失われた無線局の情報がデータベースに残ったままだと、新しい無線局を開設したい事業者が申請してきた際に、実際には使われていない無線局との混信を懸念して周波数の割り当てができないといった問題が生じます。
行政が不要になった登録データを速やかに削除(抹消)することは、電波の公平かつ効率的な利用を実現するために不可欠な作業です。試験でこの項目が問われるのは、電波管理の現場でデータベースの正確性が持つ意味を理解しているかを調べるためです。