令和7年度 上期 学科試験 問28 解説
「電気工事士法」に関する記述として,誤っているものは。
- イ. 「一般用電気工作物等」とは,一般用電気工作物(電気事業法第 38 条第一項に規定する一般用電気工作物をいう。)及び小規模事業用電気工作物(同条第三項に規定する小規模事業用電気工作物をいう。)をいう。
- ロ. 電気工事士は,一般用電気工作物等に係る電気工事の作業に従事するときは経済産業省令で定める技術基準に適合するようにその作業をしなければならない。
- ハ. 電気工事士は,作業に従事するときは,電気工事士免状を事務所に保管していなければならない。 ✓ 正答
- ニ. 都道府県知事は,電気工事士に対し,電気工事の業務に関して報告をさせることができる。
解説
電気工事士法における免状の取り扱いに関する、非常に重要な基本問題です。この問題は、法律の条文の内容を正しく理解しているかを問うもので、判断の基準は電気工事士の義務を定めた条文にあります。
正解となる選択肢ハが誤りである理由は、電気工事士は電気工事の作業に従事する際、免状を事務所に置いておくのではなく、必ず身につけていなければならないというルールがあるからです。
電気工事士法第5条では、電気工事士は電気工事の作業に従事するときは、電気工事士免状を携帯していなければならないと定めています。これは、現場においてその作業者が適切な資格を有していることをいつでも証明できるようにするためです。事務所に保管しているだけでは、作業中に資格の確認を求められた際に対応できないため、法律違反となります。
選択肢イについては、近年の法改正によって小規模事業用電気工作物の概念が追加されました。電気事業法第38条の定義に基づき、一般用電気工作物と小規模事業用電気工作物を併せて一般用電気工作物等と呼ぶようになったため、この記述は正しい内容です。
選択肢ロは、技術基準への適合義務に関する記述です。電気工事を行う以上、常に省令で定められた技術基準に適合するよう作業を行うのは、電気工事士にとって最も基本的な義務となります。
選択肢ニは、行政による監督権限に関する記述です。都道府県知事は、適正な電気工事が行われているかを確認するために、必要に応じて電気工事士に対して業務に関する報告を求める権限を有しています。これに従わない場合は罰則の対象となる可能性があります。
この問題のポイントは、免状の携帯義務というルールを単なる知識として覚えるだけでなく、なぜその義務があるのかという背景を考えることにあります。試験本番では、類似の項目である電気工事士免状の返納義務や、再交付の手続きといった周辺知識と混同しないよう注意が必要です。特に携帯義務については、「作業現場には常に持参する」と覚えておくと間違いにくくなります。