令和7年度 下期 第二種 学科試験 問35 解説
⑤で示す図記号の名称は。
- イ. 600V 耐熱性ポリエチレン絶縁電線
- ロ. 600V 架橋ポリエチレン絶縁耐熱性ポリエチレンシースケーブル ✓ 正答
- ハ. 600V 耐熱性架橋ポリエチレン絶縁電線
- ニ. 600V ポリエチレン絶縁耐熱性ポリエチレンシースケーブル平形
解説
この問題は、図記号および略号(EM-EEFなど)の名称を正確に暗記しているかを問う知識問題です。「ロ」が正解となる理由は、ケーブル名称の命名規則を分解して理解することで導き出せます。
flowchart LR
A[EM-EEF] --> B[EM: 耐熱性ポリエチレンシース]
A --> C[EE: 架橋ポリエチレン絶縁]
A --> D[F: 平形]
B --> E[正式名称を組み立て]
C --> E
D --> Eケーブル名称を分解して覚える
電線・ケーブルの名称は、以下の構成要素の組み合わせで成り立っています。このルールを知っておくと、丸暗記から脱却できます。
- 絶縁体: 「架橋ポリエチレン(EE)」、「ビニル(V)」など
- シース(外装): 「耐熱性ポリエチレン(EM-)」、「ビニル(V)」など
- 導体・形状: 「平形(F)」など
今回の正解である**「600V 架橋ポリエチレン絶縁耐熱性ポリエチレンシースケーブル」は、略号で「EM-EEF」**(※平形の場合)などと表記されます。
- EM: エコマテリアル(耐熱性ポリエチレンシース)
- EE: 絶縁体が「架橋ポリエチレン」であること
- F: Flat(平形)
名称の中に「架橋ポリエチレン」と「耐熱性ポリエチレン」の両方が含まれていることが、このケーブルの最大の特徴です。試験では「絶縁体がどちらか」「外装がどちらか」を入れ替えた選択肢が頻出するため、「絶縁体(中身)+シース(外装)」の順に名称が並んでいるというルールを意識してください。
紛らわしい選択肢の攻略法
第二種電気工事士の試験では、よく似た名称で受験生を迷わせる問題が多発します。以下の違いを整理しておきましょう。
- VVF(600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル平形) もっとも一般的な屋内配線用ケーブルです。耐熱性能を求めない標準的な場所で使われます。
- EM-EEF(600Vポリエチレン絶縁耐熱性ポリエチレンシースケーブル) いわゆる「エコケーブル」です。火災時に有害なハロゲンガスを発生させないため、公共施設や集合住宅などで指定されることが多い種類です。
- 「架橋」の有無 「架橋ポリエチレン」は、単なるポリエチレンよりも熱に強く、許容電流を大きく取れるのが特徴です。そのため、高圧ケーブルや耐熱性が求められる場所でよく登場します。
試験での活用場面
この知識は、図記号の読み取りだけでなく、「施工条件」の問題でも重要になります。例えば、「金属管工事において使用可能な電線はどれか」といった問題で、ケーブルの特性(耐熱性や外装の材質)を知らなければ適切な選択ができません。
特に「EM」と付くものは「耐熱性」というキーワードとセットで覚えるのがコツです。過去問を解く際は、単に正解を選ぶだけでなく、「なぜ他の選択肢が間違いなのか(例:架橋ポリエチレンと耐熱性ポリエチレンの順序が逆など)」をチェックする癖をつけておくと、初見の問題にも対応できるようになります。