令和7年度 下期 第二種 学科試験 問31 解説
①で示す部分の工事方法として,適切なものは。
- イ. 金属可とう電線管工事
- ロ. 金属線び工事
- ハ. 600V ビニル絶縁ビニルシースケーブル丸形を使用したケーブル工事 ✓ 正答
- ニ. 金属管工事
解説
配線図問題におけるこの種の問題は、図面に記載された「記号」と「施工方法」を1対1で正しく結びつけることが正解への近道です。この問題では、図記号が示す「VVR(600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル丸形)」という名称と、その施工方法を判断できるかが問われています。
図記号とケーブルの識別方法
電気工事士の試験では、ケーブルの種類を特定するために以下のポイントを押さえておく必要があります。
- VVF(平形): 住宅の屋内配線で最も一般的なケーブルです。図記号では「VVF」と書かれるか、単純な線で表現されることが多いです。
- VVR(丸形): 断面が円形のケーブルです。記号の横に「VVR」と明記されている場合や、配線図上で丸形であることを示す指定がある場合、これは「ケーブル工事」として扱います。
今回の設問で選ぶべきは「ハ. 600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル丸形を使用したケーブル工事」ですが、なぜこれが適切なのか、理由は「ケーブル工事」という分類にあります。VVRはケーブルの一種ですので、電気設備技術基準において規定されている「ケーブル工事」の施工方法(支持点間の距離や曲げ半径など)に従って施工すれば問題ありません。
なぜ他の選択肢は不適切なのか
- イ. 金属可とう電線管工事・ニ. 金属管工事: これらは管の中に電線を通す工事方法です。ケーブルをそのまま配線するのではなく、金属製の管(電線管)を使用する指定がある場合に選ぶべき項目です。今回の図記号は管工事ではなく、ケーブルを直接支持して配線する形式を指しています。
- ロ. 金属線ぴ工事: 「線ぴ(メタルモール)」は、露出配線で電線を保護するために用いる金属製の溝のような部材です。これもケーブルを直接壁面に固定する工法とは異なります。
試験で役立つ「ケーブル工事」の知識
実技試験(候補問題)や筆記試験の図面読み取りにおいて、以下のルールを覚えておくと他の問題にも応用が効きます。
- ケーブルは「ケーブル工事」で施工する: VVFやVVRなどのケーブルは、特別な防護(管に入れるなど)が必要な場所を除き、基本的には「ケーブル工事」として扱います。
- 図記号の省略に注意: 現場や図面では「VVR」と書かれていれば「ケーブル工事」、管の中に線が通っている絵であれば「管工事」と判断します。
- 支持点間の距離: ケーブル工事では、ケーブルを壁などに固定する場合、支持点間を「2m以下」にしなければならないという規定があります。この数値は筆記・実技問わず頻出なので併せて覚えておきましょう。
配線図問題は「何を指示されているか」を正確に読み取る力さえあれば確実に得点できる箇所です。記号を見た瞬間に「これはケーブルだからケーブル工事だ」と即答できるよう、主要なケーブルの名称と図記号の対応表をテキストで確認しておくことをおすすめします。