第二種電気工事士 / 令和7年度 下期 第二種 学科試験 / 問8
certification-simodake-work

令和7年度 下期 第二種 学科試験 問8 解説

低圧屋内配線の合成樹脂管工事で,管内に直径2.0mmの600Vビニル絶縁電線(軟銅線)を4本収めて施設した場合,電線1本当たりの許容電流[A]は。ただし,周囲温度は30℃以下とする。

  1. イ. 17
  2. ロ. 19
  3. ハ. 22 ✓ 正答
  4. ニ. 24

解説

この問題は、**「絶縁電線の基本の許容電流」「電流減少係数」**を掛け合わせることで解く計算問題です。以下の3ステップで正解を導き出します。

  1. 直径2.0mmの電線の許容電流が35Aであることを思い出す。
  2. 管の中に4本収める場合の電流減少係数が0.63であることを思い出す。
  3. 35×0.63=22.0535 \times 0.63 = 22.05 を計算し、最も近い22A(ハ)を選ぶ。

1. 暗記必須の「基本の許容電流」

電線は電気を流すと熱を持ち、被覆(ビニル)が溶ける恐れがあるため、流せる最大電流(許容電流)が決まっています。第2種電気工事士試験で頻出するのは、以下の単線(芯線が1本のタイプ)の太さと許容電流の組み合わせです。

  • 直径1.6mm:27A
  • 直径2.0mm:35A
  • 直径2.6mm:48A
  • 直径3.2mm:62A

この4つの数値は、計算の「基準」となるため、必ずセットで暗記しておきましょう。今回の問題は直径2.0mmなので、35Aをベースに考えます。

2. 管に収めると熱がこもる「電流減少係数」

電線を1本だけで使う場合と違い、金属管や合成樹脂管の中に複数本の電線を詰め込むと、互いの熱が干渉して放熱しにくくなります。そのため、流せる電流を割り引いて計算しなければなりません。この割引率を「電流減少係数」と呼びます。

試験で問われるのは、主に以下の3パターンです。

  • 3本以下:0.70
  • 4本:0.63
  • 5本または6本:0.56

覚え方のコツとして、本数が増えるほど係数が小さくなる(流せる電流が減る)ことを理解しましょう。今回の問題は「4本」ですので、係数は0.63を適用します。

3. 計算の実行と端数処理

準備した2つの数値を掛け合わせます。

35[A]×0.63=22.05[A]35 [\text{A}] \times 0.63 = 22.05 [\text{A}]

計算結果は22.05Aとなります。電気設備に関する技術基準の解釈等では、「計算結果に1未満の端数が出た場合は、7捨8入(または四捨五入)する」といったルールがありますが、試験対策としては**「計算結果に最も近い選択肢を選ぶ」**という考え方で問題ありません。

22.05Aに最も近い選択肢は「ハ」の22Aとなります。

flowchart LR
  A[電線径 2.0mm] --> B[基本許容電流 35A]
  C[同一管内 4本] --> D[電流減少係数 0.63]
  B --> E[補正後許容電流<br/>35×0.63=22.05A]
  D --> E
  E --> F[選択肢 22A]

この知識の応用パターン

このタイプの問題は、筆記試験の問8あたりで毎年必ずと言っていいほど出題されます。パターンは限られており、以下の組み合わせが特によく出ます。

  • 1.6mmを3本27×0.70=18.927 \times 0.70 = 18.9 \rightarrow 19A
  • 2.0mmを3本35×0.70=24.535 \times 0.70 = 24.5 \rightarrow 24A
  • 2.0mmを4本35×0.63=22.0535 \times 0.63 = 22.05 \rightarrow 22A(今回の問題)

もし計算が面倒な場合は、上記の「組み合わせの結果」を丸ごと覚えてしまうのも一つの戦略です。また、周囲温度が30℃を超える場合の補正(さらに係数を掛ける)が必要なケースもありますが、第2種では「30℃以下」という条件が一般的です。まずは基本の表と係数を確実にマスターしましょう。

学習の記録にははてなブックマーク!

気づいたこと・覚えたことをコメントにメモしよう