第二種電気工事士 / 令和6年度 上期 学科試験 / 問7
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令和6年度 上期 学科試験 問7 解説

設問図

図のような単相3線式回路において, 電線1線当たりの抵抗が0.1Ω, 抵抗負荷に流れる電流がともに15Aのとき, この配線の電力損失[W]は。

  1. イ. 45 ✓ 正答
  2. ロ. 60
  3. ハ. 90
  4. ニ. 135

解説

電力損失を求めるには、電流が流れている電線ごとの損失を計算し、それらを合計します。今回の回路では、上下の電圧線にそれぞれ15Aの電流が流れており、中性線には電流が流れていません。そのため、損失が発生するのは上下の2本のみとなります。計算式は以下の通りです。

P=2×I2×R=2×152×0.1=45[W]P = 2 \times I^2 \times R = 2 \times 15^2 \times 0.1 = 45 \, [W]

flowchart LR
    A[上線 15A] --> C[負荷群]
    B[下線 15A] --> C
    C --> D[負荷が平衡]
    D --> E[中性線電流 = 0A]
    E --> F[損失は上線と下線のみ]
    F --> G["P = 2×I²R = 2×15²×0.1 = 45W"]

配線の電力損失は、電線に電流が流れることによって発生する熱エネルギーのことです。電線にはわずかですが抵抗が存在するため、ジュール熱としてエネルギーが失われます。この損失は電線に流れる電流の2乗に比例するため、電流値が大きくなればなるほど損失は急激に増大します。

単相3線式回路において特に注目すべきは、中性線の扱いです。上下の負荷のバランスが取れている場合、上側の線から入ってきた電流は中性線を通らずにそのまま下側の線へと戻るような経路になります。このとき、中性線には上下の電流の差が流れますが、今回のように負荷電流が等しい(ともに15A)場合は、差がゼロとなるため中性線での電力損失は発生しません。

この問題のパターンは、電圧降下と並んで配線設計の基本となる計算です。試験では、今回のように負荷のバランスが取れているケースだけでなく、中性線にも電流が流れる(負荷の大きさが異なる)ケースが出題されることもあります。もし上下の電流が異なる場合は、それぞれの電線に流れる電流を個別に判断し、すべての電線の損失を足し合わせる必要があることに注意してください。

電力損失の公式 P=I2RP = I^2R は、電気工事の実務においても、太い電線を選定して損失を減らす際や、ブレーカーの容量を検討する際の基礎知識となります。まずは「電流の2乗に抵抗をかける」という基本をしっかり押さえ、回路図からどの線に何アンペア流れているかを正確に読み取る練習を重ねましょう。

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