第一種電気工事士試験 / 令和8年度上期 学科試験 / 問38
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令和8年度上期 学科試験 問38 解説 電気関係法の目的

法の目的に関する記述として,正しくない ものは。

  1. イ. 「電気工事士法」は,電気工事の欠陥による災害の発生の防止に寄与することを目的とする。
  2. ロ. 「電気事業の業務の適正化に関する法律」は,電気工事士の従事する作業の規制を行うことにより,電気工作物の保安の確保に資することを目的とする。 ✓ 正答
  3. ハ. 「電気用品安全法」は,電気用品による危険及び障害の発生を防止することを目的とする。
  4. ニ. 「電気事業法」は,電気の使用者の利益保護,電気事業の健全な発達,公共の安全を確保及び環境の保全を図ることを目的とする。

解説

各法律が「誰に対して、何を目的として定めたものか」を正しく区別することが正解への近道です。選択肢ロにある「電気工事業の業務の適正化に関する法律(電気工事業法)」は、電気工事士という「人」ではなく、電気工事業を営む「業者」の業務を適正化し、災害防止を図る法律であることを押さえましょう。

法律の目的を整理する

第一種電気工事士試験における法規分野では、各法律の「目的(第1条に記載されていることが多い)」を問う問題が頻出します。キーワードを整理して暗記しておくことが重要です。

・電気工事士法 目的:電気工事の欠陥による災害の発生の防止。 対象:電気工事士等の「資格や従事作業」を規定。

・電気工事業の業務の適正化に関する法律(電気工事業法) 目的:電気工事業を営む者の登録等を行い、その業務の適正な実施を確保し、電気工事の欠陥による災害の発生を防止。 対象:電気工事を請け負う「業者」の登録や義務を規定。

・電気用品安全法 目的:電気用品による危険及び障害の発生を防止。 対象:販売される電気用品の「安全基準や表示」を規定。

・電気事業法 目的:電気の使用者の利益保護、電気事業の健全な発達、公共の安全の確保、環境の保全。 対象:電気工作物の設置、保守、運用など「電気事業全般」を規定。

なぜ選択肢ロが間違いなのか

選択肢ロの記述である「電気工事士の従事する作業の規制を行うことにより」という部分は、主に電気工事士法の管轄です。電気工事業法は、電気工事士の作業そのものを細かく規制するのではなく、電気工事業者の「登録」や「主任電気工事士の設置義務」などを通じて、業界全体の適正化を図る法律です。

試験において、法律の目的を問う問題は、用語の一部を入れ替えて正誤を判断させることがほとんどです。特に「電気工事士法(人・資格)」と「電気工事業法(業者・経営)」を混同させないように意識してください。

法規を学ぶ意義

電気工事士試験でこれらの法規を学ぶのは、単なる暗記が目的ではありません。実際の現場では、自分が「電気工事士法」に基づく資格者として作業に従事し、所属する会社が「電気工事業法」に基づく登録業者として適切に営業しており、使用する器具が「電気用品安全法」に適合したPSEマーク付きのものであることを確認する必要があります。

つまり、これらの法律は、工事の安全を担保するための「ルールブック」そのものです。この構造を理解しておけば、万が一現場で法令に関する判断を求められた際にも、どの法律を確認すべきか、あるいはどのような管理体制が必要なのかを正しく判断する基礎能力となります。

参考リンク

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