第一種電気工事士試験 / 令和8年度上期 学科試験 / 問15
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令和8年度上期 学科試験 問15 解説 CO2ヒートポンプ

設問図

写真に示す、主に屋外に設置され、機器内で二酸化炭素を利用する機器の名称は。

  1. イ. 自然冷媒ヒートポンプ給湯器 ✓ 正答
  2. ロ. パワーコンディショナ
  3. ハ. 家庭用燃料電池
  4. ニ. 水電解装置

解説

エアコンの室外機のような形状のヒートポンプユニットと、縦長の貯湯タンクユニットが並んでいる外観、そして二酸化炭素(CO2CO_2)を冷媒として利用するという記述から、自然冷媒ヒートポンプ給湯器(通称:エコキュート)であると判断します。

機器の外観と構成要素

写真の左側にあるのは、大気中の熱を吸収するためのヒートポンプユニットです。見た目はエアコンの室外機に酷似していますが、内部ではファンによって取り込まれた空気の熱を冷媒に伝えています。

右側にある背の高い筐体は、ヒートポンプユニットで作られたお湯を貯めておくための貯湯タンクユニットです。この二つのユニットが対になって設置されるのが、ヒートポンプ給湯器の標準的な構成です。

二酸化炭素(自然冷媒)を採用する理由

この機器の最大の特徴は、冷媒に二酸化炭素を使用している点にあります。従来のエアコンや冷蔵庫では、フロン類(代替フロンを含む)が冷媒として広く使われてきましたが、フロンは地球温暖化係数が高いという課題がありました。

これに対し、二酸化炭素は自然界に存在する物質であるため自然冷媒と呼ばれ、地球温暖化への影響が極めて小さいというメリットがあります。また、二酸化炭素冷媒は高い温度まで加熱しやすいため、高温のお湯を効率よく沸かす必要がある給湯器に適した特性を持っています。

他の選択肢との見分け方

試験で迷いやすい他の機器との違いを明確にしておきましょう。

ロのパワーコンディショナは、太陽光パネルで発電した直流電力を交流に変換する装置です。基本的には壁掛け型や据え置き型の箱状の機器であり、水を貯めるタンクは備えていません。

ハの家庭用燃料電池(エネファーム)は、都市ガスなどから取り出した水素と空気中の酸素を反応させて発電し、その際の排熱でお湯を作る機器です。外観は似ていますが、二酸化炭素を冷媒として利用するのではなく、発電の仕組みそのものが本質であるため、問題文の記述とは一致しません。

ニの水電解装置は、水に電気を流して水素と酸素に分解する装置です。主に工業用途や大規模な水素ステーションで見られるもので、一般的な住宅の屋外に写真のような形で設置されることはまずありません。

電気工事士としての視点と実務への繋がり

第一種電気工事士の試験においてこの問題が出題される背景には、省エネ設備の普及に伴う施工機会の増加があります。自然冷媒ヒートポンプ給湯器の設置には、以下のような電気工事の知識が求められます。

まず、多くの機器が単相200Vの電源を必要とするため、分電盤への専用ブレーカー(漏電遮断器)の設置や配線工事が必要です。また、屋外設置機器であることから、確実な接地(アース)工事や、雨水にさらされる場所での電線管工事の技術も欠かせません。

機器の名称や原理を覚えるだけでなく、それが現場でどのような電源構成を必要とするのかをイメージすることで、実務に直結した知識として定着させることができます。

参考リンク

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