第一種電気工事士試験 / 令和8年度上期 学科試験 / 問3
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令和8年度上期 学科試験 問3 解説 交流の角速度

設問図

図のような正弦波交流電圧がある。波形の 周期が20 ms (周波数 50 Hz) であるとき, 角速度ω [rad/s] の値は.

  1. イ. 50
  2. ロ. 100
  3. ハ. 314 ✓ 正答
  4. ニ. 628

解説

角速度 ω\omega は、周波数 ff との間に ω=2πf\omega = 2 \pi f という関係があります。この問題では周波数が 50Hz50\text{Hz} と与えられているため、π\pi3.143.14 を代入して ω=2×3.14×50=314 rad/s\omega = 2 \times 3.14 \times 50 = 314\text{ rad/s} と計算できます。したがって、正解はハです。

周波数と角速度を結びつける基本公式

交流回路において、電圧や電流の変化を「円の回転」として捉える考え方が非常に重要です。正弦波の波形が 1 サイクル進むことは、円を 1 周(角度で言えば 2π rad2 \pi\text{ rad})回転することに相当します。

周波数 f[Hz]f [\text{Hz}] は「1 秒間に何サイクル繰り返すか」を表す指標です。一方で、角速度 ω[rad/s]\omega [\text{rad/s}] は「1 秒間に何ラジアン進むか」を表します。1 サイクルで 2π2 \pi ラジアン進むため、1 秒間では 2π×f2 \pi \times f ラジアン進むことになり、これが角速度の定義式である ω=2πf\omega = 2 \pi f の由来となります。

問題文にある「周期 20ms20\text{ms}」という情報からも、周波数 f=1/T=1/0.02=50Hzf = 1 / T = 1 / 0.02 = 50\text{Hz} を導き出すことが可能ですが、この問題では親切にも周波数の値が併記されているため、そのまま公式に当てはめるのが最短ルートです。

正確な計算と試験での判断手順

試験本番で確実に正解を導くためのステップは以下の通りです。

  1. 周波数 ff の値を確認する。本問では 50Hz50\text{Hz}
  2. 公式 ω=2πf\omega = 2 \pi f を思い出す。
  3. 数値を代入する。ω=2×π×50=100π\omega = 2 \times \pi \times 50 = 100 \pi
  4. π=3.14\pi = 3.14 として計算する。100×3.14=314100 \times 3.14 = 314

選択肢には 5050(周波数そのもの)や 62862860Hz60\text{Hz} の場合の近似値に近い数値)などが並んでいますが、基本公式さえ覚えていれば迷うことはありません。第一種電気工事士の試験では、このように基本的な物理定数や定義の理解を問う問題が確実に得点源となります。

電気回路設計において角速度が重視される理由

なぜ周波数 ff だけでなく、わざわざ角速度 ω\omega という概念を使うのでしょうか。その理由は、コイル(インダクタンス LL)やコンデンサ(静電容量 CC)の性質を計算する際に、ω\omega を使うと式が非常にシンプルになるからです。

例えば、コイルのリアクタンスは XL=ωLX_L = \omega L、コンデンサのリアクタンスは XC=1/ωCX_C = 1 / \omega C と表されます。もし ω\omega を使わずに書くと XL=2πfLX_L = 2 \pi f L となり、計算のたびに 2π2 \pi を書く手間が生じます。交流回路の解析において、角速度は「回転の速さ」を直接的に数式に組み込むための合理的な道具なのです。

また、日本の商用電源周波数である 50Hz50\text{Hz}60Hz60\text{Hz} における角速度は、実務や試験で頻出する「定数」のようなものです。

  • 50Hz50\text{Hz} のとき:ω314 rad/s\omega \approx 314\text{ rad/s}
  • 60Hz60\text{Hz} のとき:ω377 rad/s\omega \approx 377\text{ rad/s} これら 2 つの数値をセットで記憶しておくと、計算時間を短縮できるだけでなく、計算ミスの防止にも役立ちます。

参考リンク

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