第一種電気工事士試験 / 令和7年度 上期 第一種 学科試験 (出題例) / 問45
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令和7年度 上期 第一種 学科試験 (出題例) 問45 解説 機器の機能

⑤で示す機器に関する記述として、 正しいものは。

  1. イ. 電路や機器の点検時に負荷電流が流れていない電路を開放する。 ✓ 正答
  2. ロ. 地絡事故時に電路を遮断する。
  3. ハ. 雷サージの侵入時に電路を開放する。
  4. ニ. 短絡事故時に電路を遮断する。

解説

この問題は、電気回路における「断路器(DS)」の役割を正しく理解しているかを問うものです。判断のポイントは「電流を遮断する能力があるか」という一点に尽きます。

断路器は、回路を物理的に切り離すためのスイッチですが、電流を遮断する消弧装置(火花を消す仕組み)を備えていません。そのため、負荷電流が流れている状態で操作すると、スイッチ間に激しいアークが発生し、機器の損傷や作業者の感電事故につながります。したがって、必ず負荷電流が流れていない状態、つまり「無負荷状態」で開閉するというルールが絶対です。

断路器の役割と遮断能力の限界

電気工作物には、過電流(過負荷や短絡)から回路を守るための「遮断器(CB)」と、点検や修理のために回路を物理的に切り離す「断路器(DS)」があります。

遮断器は、短絡や地絡といった大電流を安全に遮断する能力を持っていますが、断路器にはその能力がありません。断路器の主な目的は、遮断器で電流を遮断した後の電路において、目視で「ここから先は電気的に切り離されている」という安全性を確保することです。これを「可視化」といいます。

回路操作の正しい手順

現場で安全に機器の点検を行う際には、以下の操作手順を守る必要があります。

  1. 遮断器(CB)を開放し、負荷電流を遮断する。
  2. 断路器(DS)を開放し、回路を物理的に分離する。
  3. 検電器で電圧がかかっていないことを確認する。
  4. 点検・作業を行う。

逆に回路を投入する際は、この逆の手順を踏みます。この手順を逆にしたり、間違えたりすると、遮断能力のない断路器に負荷電流が流れることになり、非常に危険です。試験では、この操作順序や、断路器が「負荷電流を遮断できない」という性質を問う問題が頻出します。

機器の役割を区別する重要性

この問題が示す教育的意図は、単に用語を暗記することではなく、現場における安全管理の基本を理解させることにあります。

もし「断路器で負荷を遮断できる」という誤った認識を持っていると、実際の業務中に事故を引き起こすリスクが高まります。試験勉強を通じて、遮断器(CB)、断路器(DS)、負荷開閉器(LBS)といった機器が「どのような電流を、どのような条件下で遮断できるか」という性能の違いを整理しておくことは、実務に直結する非常に重要なスキルとなります。

特に第一種電気工事士の試験では、高圧受電設備全体の構成を理解する必要があるため、機器ごとの役割分担を明確にしておくことが、他の難問を解く際の手がかりにもなります。

参考リンク

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