第一種電気工事士試験 / 令和7年度 上期 第一種 学科試験 (出題例) / 問17
certification-simodake-work

令和7年度 上期 第一種 学科試験 (出題例) 問17 解説 再生可能エネルギー

再生可能エネルギーを活用した発電方式に ついて,誤っているものは。

  1. イ. 太陽光発電は,一般送配電事業者の系統と連系させる場合,系統連系保護装置が必要である。
  2. ロ. 地熱発電は,ガスタービンを主力として発電する。 ✓ 正答
  3. ハ. 水力発電は,電力需要のピーク供給力の役割がある。
  4. ニ. バイオマス発電は,主に植物や動物が生成・排出する有機物から得られる燃料を利用する。

解説

この問題は、各発電方式の原理や特徴を正しく理解しているかを問う基本知識問題です。「ガスタービン」というキーワードが、地熱発電の仕組みと矛盾している点を見抜くことが正解への近道です。

地熱発電とガスタービンの違い

地熱発電は、地下深くにある熱水や蒸気を取り出し、その圧力でタービンを回転させる発電方式です。ここで使われるのは「蒸気タービン」であり、火力発電の蒸気タービンと非常に似た仕組みを持っています。

一方、ガスタービンは、燃料(天然ガスや灯油など)を燃焼させた高温・高圧のガスでタービンを直接回す装置です。地熱発電において燃料を燃焼させるプロセスはなく、地下の熱エネルギーを直接的に利用するため、ガスタービンを用いることはありません。

各発電方式の正しい理解

試験では、それぞれの方式のエネルギー源と変換方法を整理しておくことが重要です。

・太陽光発電:半導体に光を当てて直接電気を得る方式です。電力会社の系統に接続する場合、電圧や周波数を調整し、事故時に切り離すための「系統連系保護装置」が不可欠です。

・水力発電:高い位置にある水のエネルギーを位置エネルギーとして蓄え、短時間で出力を調整できるため、電力需要が急増するピーク時の供給力として適しています。

・バイオマス発電:木材チップ、生ゴミ、家畜の糞尿など、動植物由来の有機物を燃料とします。これらは燃焼させて蒸気を得る火力発電に近い仕組みで電気に変えられます。

知識の整理と出題の意図

この問題は、カーボンニュートラル社会の実現に向けて注目される「再生可能エネルギー」の仕組みを正しく区別できているかを問う意図があります。

実務においては、単に「再生可能エネルギー」とひとくくりにするのではなく、それぞれの設備がどのような仕組みで動き、どのような運用に適しているか(ベースロード電源なのか、ピーク対応なのか)を理解しておく必要があります。例えば、太陽光発電の系統連系ルールや、バイオマス燃料の取り扱い知識は、将来的に電気設備の設計や保守管理を行う際に直結する知識となります。

参考リンク

学習の記録にははてなブックマーク!

気づいたこと・覚えたことをコメントにメモしよう