令和6年度 上期 第一種 学科試験 問12 解説 点光源の照度
床面上2mの高さに, 光度1000cdの点光源がある。点光源直下の床面照度[lx]は。
- イ. 250 ✓ 正答
- ロ. 500
- ハ. 750
- ニ. 1000
解説
計算手順の要点
点光源による床面直下の照度を求めるには、以下の逆二乗の法則を用いた式に数値を代入します。
ここで、 [cd](光度)、 [m](距離)を代入すると、以下の計算結果が得られます。
[lx]
したがって、正解はイとなります。
逆二乗の法則と照度の関係
この問題で用いた式は「照度の逆二乗の法則」と呼ばれるものです。これは、光源から発せられる光の強さが、距離の2乗に反比例して薄まっていくという物理法則に基づいています。
光は光源から球状に広がっていきます。距離が2倍になれば、光が広がる面積(球の表面積 )は距離の2乗(倍)に比例して大きくなります。一定の光束が4倍の面積に分散されるため、単位面積あたりの光の量である照度は になる、という仕組みです。
計算へのアプローチ
試験でこの問題に出会った際、まずは「直下」という言葉に注目してください。問題文が「直下」であるため、光の入射角を考慮する必要がなく、非常にシンプルな計算式で解くことができます。もし直下ではない斜めの位置の照度を問われた場合は、これに を掛ける(余弦の法則)必要がありますが、今回は最も基本的なケースです。
手順としては以下の通りです。
- 問題文から光度 と距離 を抜き出す。
- を の2乗で割るという計算式を組み立てる。
- 距離の2乗(今回は )を確実に計算し、除算を行う。
このとき、単位が [m] であることと、光度の単位が [cd] であることを確認してください。単位換算が必要なケース(cmで与えられている場合など)は、この段階で [m] に直すのがミスのない解き方です。
現場における照明設計の重要性
この知識は、電気工事の現場において、特定の作業スペースに必要な明るさを確保するための設計に直結します。例えば、工場や事務所の天井高を決める際、または照明器具の配置間隔を決定する際に、この公式の考え方が基礎となります。
実務では、単一の点光源だけでなく、複数の照明器具が重なり合って空間の照度を構成します。本問のような基本計算を理解しておくことは、複雑な照明シミュレーションを行うための第一歩となります。また、LEDなどの省エネ化が進む現代においても、光の広がり方と距離の関係性を理解していることは、適切な配線設計や器具選定を行う上で欠かせない教養といえます。