第一種電気工事士試験 / 令和6年度 上期 第一種 学科試験 / 問8
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令和6年度 上期 第一種 学科試験 問8 解説 負荷率の計算

設備容量400kW, 需要率50%の需要家において, 1ヶ月(30日間)の消費電力量が90MW・hであった。この1ヶ月の負荷率[%]は。

  1. イ. 52.5
  2. ロ. 60.0
  3. ハ. 62.5 ✓ 正答
  4. ニ. 65.0

解説

負荷率を求める手順

この問題は、以下の3ステップで解くことができます。

  1. 最大電力 PmaxP_{max} を求める:設備容量 × 需要率 Pmax=400×0.5=200[kW]P_{max} = 400 \times 0.5 = 200 [\text{kW}]
  2. 平均電力 PaveP_{ave} を求める:消費電力量 ÷ 総時間数(30日間) Pave=90,000[kWh]÷(30×24)[h]=90,000÷720=125[kW]P_{ave} = 90,000 [\text{kWh}] \div (30 \times 24) [\text{h}] = 90,000 \div 720 = 125 [\text{kW}]
  3. 負荷率 [%] を計算する:Pave÷Pmax×100P_{ave} \div P_{max} \times 100 125÷200×100=62.5[%]125 \div 200 \times 100 = 62.5 [\%]

負荷率の考え方と定義

負荷率とは、ある期間において、その設備が「どれだけ平均的に使われていたか」を示す指標です。最大電力(ピーク時)に対して平均電力がどの程度の割合かを表します。

数式で表すと以下の通りです。 負荷率 [%]=平均電力最大電力×100[\%] = \frac{\text{平均電力}}{\text{最大電力}} \times 100

ここでのポイントは、分子の「平均電力」をどのように算出するかという点です。消費電力量は電力(kW)に時間(h)を掛けたもの(kWh)であるため、消費電力量をその期間の総時間数で割ることで、平均電力が導き出されます。計算の際は、単位を kW と kWh で揃えることを忘れないようにしましょう。


数値の整理と計算プロセス

この問題では、需要家側の設備環境と、実績としての消費電力量が与えられています。

まず、設備容量400kWに対して需要率50%を掛けることで、「この需要家が実際に必要とする最大電力」を割り出します。需要率は、設備が同時にどれくらいの割合で稼働しているかを示す係数であり、電力会社の供給設備計画を立てるうえでの重要な基準値となります。

次に、1ヶ月の消費電力量90MWhをkWh単位に直すと90,000kWhとなります。これを30日間、つまり720時間で割ることで、1時間あたりの平均的な消費電力を算出します。あとは、先ほど求めた最大電力200kWで割るだけで、設備の稼働率の側面を持つ「負荷率」が算出されます。


電力供給における負荷率の意味

なぜ電力会社は負荷率を重要視するのでしょうか。それは、電気設備の効率的な運用に関わっているからです。

もしある需要家の負荷率が極端に低い場合、その需要家は「ピーク時だけ非常に多くの電気を使い、普段はほとんど使っていない」ことを意味します。電力会社側から見れば、そのピーク時の電力需要に合わせた大きな発電設備や送電線を用意しなければならず、設備投資に対して利用効率が悪い状態となります。

負荷率が高いということは、需要が安定しており、設備が有効活用されていることを示します。この問題で扱った計算手法は、実際の電気設計や受変電設備の選定、さらには電力需給の調整計画において不可欠な知識です。試験問題としてはシンプルな数値計算ですが、現場では「設備の稼働効率を最適化する」という視点に繋がっています。

参考リンク

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