令和4年度 第一種電気工事士 筆記試験 問25 解説 配線器具の用途
写真に示す配線器具(コンセント)で200Vの回路に使用できないものは。
- イ.
- ロ.
- ハ. ✓ 正答
- ニ.
解説
この問題は、コンセントの「刃受け形状」から定格電圧を判別することで解くことができます。具体的には、一般的な100V用コンセントは「ハ」の字状や平行な形状をしており、200V用コンセントは誤挿入を防ぐために接地極付きや独特な配置になっているという特徴を見分けます。選択肢の中で、明らかに家庭用汎用品として普及している100V用の接地極付コンセント(ハの字形状のもの)を選べば正解です。
コンセント形状が持つ意味
電気設備において、電圧や定格電流が異なるコンセントを物理的に区別することは安全上極めて重要です。誤って200V機器を100Vコンセントに差し込んだり、その逆を行ったりすれば、機器の故障や発火などの重大な事故につながります。
そのため、JIS規格等により、定格電圧や定格電流ごとにプラグとコンセントの形状が細かく規定されています。特に200V回路では、単相200V用、三相200V用などで刃受けの形状が異なり、100V機器を接続できないような物理的制約が設けられています。試験では、写真を見てその形状が「どこで使われるものか」を即座に判別できる能力が求められます。
形状判別の判断基準
試験で問われるコンセントは、主に以下のポイントで見分けます。
- 100V用: 平行刃や、接地極付き(アース端子があるもの)で、刃受けが平行またはハの字状に並んでいるもの。
- 200V用: 接地極付きが基本であり、刃受けが横向き、あるいは接地極を含めた3極以上の形状(T字型や特殊な円形など)になっているもの。
写真の選択肢「ハ」にあるコンセントは、住宅の壁面などで広く見かける接地極付コンセントであり、これは一般的に100V(15A)回路用です。一方、他の選択肢(ロやニなど)は、端子部分が200V機器に対応する特殊な形状や、定格電流値が明記された200V仕様のコンセントです。
実務における配線器具の知識
この知識は、単なる試験勉強に留まらず、現場での施工や保守管理において不可欠です。電気工事士は、設置する機器の仕様(定格電圧・電流)を確認した上で、適合するコンセントを選定しなければなりません。
もし現場で「200Vのエアコン用コンセントを付けてほしい」と依頼された際、今回のような知識がなければ、誤って100V用のコンセントを設置してしまうリスクがあります。これは即座に火災や機器損壊に直結する施工ミスです。試験問題は、こうした実務的なリスク管理能力を問う教育的意図に基づいています。見た目の形状だけで電圧を判別できることは、電気保安の基礎といえます。