第一種電気工事士試験 / 令和4年度 第一種 筆記試験 午後 / 問37
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令和4年度 第一種 筆記試験 午後 問37 解説 高圧受電設備の点検器具

高圧受電設備の定期点検で通常用いないも のは。

  1. 高圧検電器
  2. 短絡接地器具
  3. 絶縁抵抗計
  4. 検相器 ✓ 正答

解説

この問題は、高圧受電設備の定期点検において「安全確保のために必須となる器具」と「特定の工事や試験の際に用いる器具」を区別できるかがポイントです。

正解となる検相器は、あくまで三相交流の「相順(位相の順序)」を確認するためのものであり、毎回の定期点検で必ずしも必要とされる基本道具ではないため、選択肢の中で最も不適当なものとして除外します。

安全確保と基本測定の必須装備

定期点検において最も重要なのは、作業員の感電事故を防ぐことと、絶縁性能の健全性を確認することです。そのため、以下の3つは現場の必須装備とされています。

高圧検電器は、点検対象の回路が停電しているかどうかを接触または接近により確認するために使用します。停電確認は作業の安全を守るための大前提です。

短絡接地器具は、万が一の誤通電や残留電荷による感電を防ぐために、回路を大地に直接接続(接地)して電位をゼロにするための器具です。検電器で停電を確認した後、作業開始前には必ずこれを取り付けます。

絶縁抵抗計(メガー)は、高圧設備内のケーブルや機器の絶縁性能を測定するために不可欠です。劣化による漏電や短絡事故を未然に防ぐための、定期点検における最も標準的な測定器です。

なぜ検相器は定期点検に含まれないのか

検相器は、三相電源の位相が正しいかどうか(R-S-Tの順序など)を判別するツールです。主に新しい設備の設置時や、モータの回転方向に関わる機器の交換・修理時に使用されます。

既に運用されている受電設備において、通常の定期点検中に相順が入れ替わることは通常あり得ません。そのため、点検計画上の必須項目としてはリストアップされないのが一般的です。もし点検で「なぜこれが必要なのか?」と迷ったときは、それが「安全確認のための道具」か「性能測定のための道具」か「配線工事のための確認ツール」かを分類して考えると、消去法で答えを導きやすくなります。

現場で求められる知識の構造

第一種電気工事士の試験は、単なる機器の名前当てではありません。実際の現場において「この作業には何が必要で、何が不要か」という現場監督的な視点が問われています。

試験官がこの問題を通じて確認したいのは、単なる知識の暗記ではなく、安全に対する意識です。検電器や接地器具といった「命を守る道具」が常に優先され、それ以外の特殊な試験器具とは明確に区別されているか。この切り分けができる技術者は、現場において手順を飛ばすようなミスを犯しにくいと評価されます。実務においても、この「安全重視」の優先順位を常に頭に置いて作業に臨むことが、事故を未然に防ぐための第一歩となります。

参考リンク

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