第一種電気工事士試験 / 令和3年度 下期 学科試験 / 問46
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令和3年度 下期 学科試験 問46 解説 高圧絶縁電線の構造

設問図

⑥で示す高圧絶縁電線(KIP)の構造は。

選択肢図
  1. イ.
  2. ロ.
  3. ハ.
  4. ニ. ✓ 正答

解説

この問題は、高圧絶縁電線(KIP)の構造を正しく記憶しているかを確認する知識問題です。正解を選択するためには、中心の導体から外側に向かってどのような層が積み重なっているか、その順序を正確に把握する必要があります。

高圧絶縁電線(KIP)の構成要素

KIP(架橋ポリエチレン絶縁ビニルシース高圧ケーブル)は、高圧受電設備などで一般的に用いられる電線です。その構造は、中心から順に以下のようになっています。

  1. 導体(銅)
  2. 半導電層(導体上の電界を均一にするための層)
  3. 架橋ポリエチレン絶縁体
  4. 半導電層(絶縁体外側の電界を均一にするための層)
  5. 銅遮へいテープ
  6. 押さえテープ
  7. ビニルシース

この順番は、高圧電線において電界の集中を防ぎ、絶縁性能を維持し、さらに物理的な保護を行うという機能的な役割に基づいています。特に「半導電層」が絶縁体の内側と外側の両方に配置されている点が重要です。

構造の判別プロセス

試験で構造を問われた際は、以下のキーワードを頭の中で照らし合わせて選択肢を絞り込みます。

  • KIPという名称から「架橋ポリエチレン(Cross-linked Polyethylene)」が絶縁体として使用されていること。
  • 高圧ケーブル特有の「半導電層」と「銅遮へい」が含まれていること。

選択肢を見ると、イは非常に精密に層が記述されており、KIPの構造を正しく示しています。他の選択肢であるロやニは、構造が簡略化されていたり、絶縁体にEPゴムが使われていたりと、KIPの定義とは異なる構造となっています。試験会場では、提示された断面図の層の数と名称を一つずつ照合し、最も詳細かつ正確にKIPの規格を満たしているものを選ぶことが求められます。

実務における重要性

この知識は、実際の現場でケーブルの端末処理を行う際に非常に重要です。例えば、KIPの端末処理(ケーブルヘッドの製作)を行う際、どの位置で銅遮へいテープを剥ぎ取り、どの位置で半導電層を除去すべきかを知らなければ、重大な絶縁破壊事故につながる恐れがあります。

ケーブルは単なる電気の通り道ではなく、内部で複雑な電界制御を行っている高度な工業製品です。構造を理解することは、トラブルを未然に防ぐための第一歩となります。試験問題としては図の暗記のように感じられるかもしれませんが、実務的には「どの層がどのような役割を果たしているのか」を意識しておくことが、将来的に現場で役立つ実践的な知識となります。

参考リンク

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