第一種電気工事士試験 / 令和2年度 第一種電気工事士 筆記試験 / 問23
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令和2年度 第一種電気工事士 筆記試験 問23 解説 変流器の用途

設問図

写真に示す機器の用途は。

  1. イ. 零相電流を検出する。
  2. ロ. 高圧を低電圧に変換し,計器での測定を可能にする。
  3. ハ. 進相コンデンサに接続して投入時の突入電流を抑制する。
  4. ニ. 大電流を小電流に変換し,計器での測定を可能にする。 ✓ 正答

解説

写真の機器は、中央に穴(貫通部)があり、そこに主回路の電線を通す形をした変流器(Current Transformer:CT)です。この形状を見たら「大電流を小電流に変換するもの」と即座に判断しましょう。

変流器の仕組みと役割

変流器(CT)は、電力系統に流れる数百アンペアから数千アンペアといった大きな電流を、電流計や保護継電器で扱いやすい小さな電流(一般的に二次側定格電流は 5A または 1A)に変換する機器です。

測定対象となる電線を一次側導体として貫通させ、二次側の端子から変換された電流を取り出します。電磁誘導の原理を利用しており、一次側の電流に比例した電流を二次側に流すことで、直接大電流を測定できない計器でも、間接的に数値を読み取ることが可能になります。

外観からの見分け方

この写真のような「窓(穴)」が開いているタイプは貫通形変流器と呼ばれます。試験では他の機器と混同しないことが重要です。

・変流器(CT):電線が貫通する穴が開いている。大電流を小電流に変える。 ・零相変流器(ZCT):CTと同様に穴が開いているが、通常は地絡事故検出用として回路全体を囲むように使用される。形状がより円環に近いものが多い。 ・計器用変圧器(VT / PT):変圧器の形状をしており、高電圧を低電圧に変える。 ・直列リアクトル:コイル状の外観をしており、進相コンデンサと直列に接続される。

電気設備実務における重要性

この知識は、単なる暗記ではなく、現場での監視・制御システムを理解するための基礎となります。受変電設備においては、CTの二次側は絶対に開放してはいけないという重要なルールがあります。もしCTの二次側を開放したまま一次側に大電流を流すと、磁束が過飽和となり二次端子に危険な高電圧が発生し、絶縁破壊や感電事故を引き起こす恐れがあるからです。

試験において、この機器の外観を特定できることは、単に選択肢を選ぶだけでなく、安全な計装システムを設計・維持するための必須の素養として問われています。

参考リンク

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