第一種電気工事士試験 / 2019年度 第一種電気工事士 筆記試験 / 問22
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2019年度 第一種電気工事士 筆記試験 問22 解説 変圧器の用途

設問図

写真に示す機器の用途は。

  1. イ. 大電流を小電流に変換する。
  2. ロ. 高調波電流を抑制する。 ✓ 正答
  3. ハ. 負荷の力率を改善する。
  4. ニ. 高電圧を低電圧に変圧する。

解説

この写真は「直列リアクトル」です。直列リアクトルは、一般的に進相コンデンサと直列に接続して使用される機器であり、その主な役割は高調波電流の抑制です。選択肢の中から「高調波電流を抑制する」を選べば正解となります。

直列リアクトルが担う役割

直列リアクトルは、単体で電圧を変えたり電流を変流したりするものではなく、コンデンサ設備に付帯して設置されるリアクトルです。進相コンデンサを単独で回路に接続すると、回路のインダクタンス成分とコンデンサの静電容量によって共振回路が形成され、特定の高調波が増幅されてしまうおそれがあります。

これを防ぐために、コンデンサの容量に対して約6パーセント程度の誘導性リアクタンスを持つリアクトルを直列に挿入します。これにより、第5調波以上の周波数に対して誘導性リアクタンス成分を優位にし、高調波による過電流や電圧ひずみを抑制します。

試験における識別ポイント

第一種電気工事士試験では、機器の外観から用途を判断する問題が頻出します。 ・配電用変圧器:磁気回路を構成する鉄心があり、冷却用のひれ(放熱板)が側面に見られることが特徴です。 ・変流器(CT):貫通型であればドーナツ状の形状をしており、回路の電流を計測用の小電流に変換します。 ・直列リアクトル:写真は油入式のリアクトルですが、外観は変圧器と似ています。しかし、試験で問われる際は「進相コンデンサとのセット」という文脈で登場するため、コンデンサの隣に配置されているか、あるいは高調波対策というキーワードと結びつけて覚えるのが効率的です。

現場で求められる知識の背景

実務において高調波は、近年普及しているインバータ機器やLED照明などが原因で発生しやすくなっています。高調波を放置すると、コンデンサの過熱・焼損、あるいは他の電気機器への誤動作などの悪影響を及ぼします。

試験問題においてこの機器を問うことは、単なる名称の暗記を求めているのではなく、「力率改善のためにコンデンサを設置する際は、高調波の影響も考慮しなければならない」というエンジニアとしての設計上の配慮を理解しているかを確認する意図があります。コンデンサとリアクトルのセット運用は、電気保安業務において非常に重要な基礎知識です。

参考リンク

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