2019年度 第一種電気工事士 筆記試験 問12 解説 電子レンジの加熱方式
電子レンジの加熱方式は。
- イ. 誘電加熱 ✓ 正答
- ロ. 誘導加熱
- ハ. 抵抗加熱
- ニ. 赤外線加熱
解説
電子レンジの加熱方式は、キーワード「マイクロ波」と「水分子の振動」をセットで記憶し、選択肢の中から「誘電加熱」を選ぶのが正解への最短ルートです。
電気加熱方式を判別する視点
第一種電気工事士の試験では、さまざまな加熱方式が出題されます。混同しやすい用語を整理することで、自信を持って回答できるようになります。
・誘電加熱(電子レンジ) 絶縁体(誘電体)に高周波電圧をかけると、分子が高速で回転・振動し、その摩擦熱によって内部から加熱されます。これが電子レンジの仕組みです。
・誘導加熱(IHクッキングヒーター) 金属などの導体にコイルから磁界を加え、うず電流を発生させることで加熱します。金属そのものが発熱する仕組みです。
・抵抗加熱(電気ストーブ、電気炉) 導体に電流を流した際に発生するジュール熱を利用します。ニクロム線などに電流を流して熱を得る、最も一般的な方式です。
・赤外線加熱(オーブントースター) 赤外線を放射し、物体の表面に吸収させることで温度を上げます。遠赤外線などを用いた加熱もこれに含まれます。
試験問題としての出題意図
この問題は、電気エネルギーを熱エネルギーに変換する技術の「物理的な仕組みの違い」を理解しているかを問うています。特に「絶縁体を加熱する」という特徴が、他の加熱方式と決定的に異なる点です。
実務においては、電磁波が人体に与える影響や、漏洩電磁波による計器へのノイズ干渉など、高周波を扱う際の保安・電磁環境対策という側面にもつながる重要な基礎知識です。電子レンジがなぜ内部から熱くなるのか、その物理的背景を知っておくことは、単なる暗記以上の理解を助けます。
効率的な記憶法
混同を防ぐために、以下の対比を意識してください。
- 電気を通すものを温めるのが「誘導加熱(IH)」
- 電気を通さないもの(絶縁体)を温めるのが「誘電加熱(電子レンジ)」
この対比を覚えておけば、試験本番で迷うことはなくなります。誘導(コイル・磁界・金属)と誘電(高周波・絶縁体・水分子)という言葉の結びつきを確認しておきましょう。