第一種電気工事士試験 / 平成30年度 筆記試験(追加試験分) / 問39
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平成30年度 筆記試験(追加試験分) 問39 解説 第一種電気工事士

電気工事士法において,第一種電気工事士 に関する記述として,誤っているものは。

  1. イ. 第一種電気工事士試験に合格しても所定の実務経験がないと第一種 電気工事士免状は交付されない。
  2. ロ. 自家用電気工作物で最大電力 500 kW 未満の需要設備の電気工事の 作業に従事するときは,第一種電気工事士免状を携帯しなければ ならない。
  3. ハ. 第一種電気工事士免状の交付を受けた日から 5 年以内に,自家用 電気工作物の保安に関する講習を受けなければならない。
  4. ニ. 自家用電気工作物で最大電力 500 kW 未満の需要設備の非常用予備 発電装置工事の作業に従事することができる。 ✓ 正答

解説

第一種電気工事士の法規に関する問題では、各電気工事士ができる作業範囲と、免状の付随義務を正しく整理できているかが鍵となります。本問は「誤っているもの」を選ぶ形式です。

誤りを見抜くための判定基準

正解(誤った記述)である「ニ」は、第一種電気工事士の作業範囲に関する知識で判断します。第一種電気工事士は自家用電気工作物の工事を行えますが、その範囲には「最大電力500kW未満の需要設備」という明確な境界線があります。しかし、法律上の作業範囲と、免状の交付条件や講習義務といった「資格の運用ルール」を混同させることがこの種の問題の狙いです。

免状の交付と維持管理のルール

選択肢イ、ロ、ハは第一種電気工事士の基本的な運用ルールを述べています。

イ:第一種電気工事士は、試験合格だけでなく、3年以上の実務経験(または認定された講習の受講)が免状交付の要件です。これは試験の知識だけでなく、現場経験が必須であることを示しています。

ロ:作業に従事する際は免状を携帯する義務があります。これは現場での資格確認を確実にするための規定であり、すべての電気工事士に共通する義務です。

ハ:自家用電気工作物の保安を確保するため、免状交付後または前回の講習から5年以内ごとに定期講習を受ける必要があります。これを怠ると、免状の返納を命じられる可能性がある重要な義務です。

作業範囲と非常用予備発電装置

選択肢ニが誤りである理由は、第一種電気工事士の資格と「非常用予備発電装置」の関係にあります。

法律上、第一種電気工事士は自家用電気工作物の中でも、最大電力500kW未満の需要設備の電気工事に従事できます。しかし、非常用予備発電装置のような特定の設備は、その規模や種類によって「認定電気工事従事者」の範囲に留まらず、第一種電気工事士の専権事項となります。

選択肢ニの記述にある「非常用予備発電装置設置工事」は、設備の設置場所や系統への接続のあり方により、工事の難易度と重要性が高くなります。単に「500kW未満なら何でもできる」という解釈で終わらせず、法が定義する「自家用電気工作物の保安」の観点から、資格の境界線を正確に理解しておくことが求められます。

資格の社会的責任

この問題は、単に「できること」を暗記するだけでなく、自分の資格が社会のどの領域(保安の責任範囲)をカバーしているのかを認識させる意図があります。

第一種電気工事士は、500kW未満の自家用電気工作物という非常に広範囲な現場を任されます。非常用発電装置のような、停電時に人命やシステムの維持に関わる装置を扱うことは、まさに資格保有者の高い倫理観と確実な施工能力が必要とされる場面です。試験対策としては、作業可能範囲の条文を読み込みつつ、免状が持つ「法的権限」と「講習による更新義務」がセットで動いているという感覚を身につけておきましょう。

参考リンク

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