平成29年度 上期 筆記試験 問45 解説 接地線の太さ
⑤に設置する機器と接地線の最小太さの組合せで,適切なものは。
- イ.
- ロ.
- ハ.
- ニ. ✓ 正答
解説
この問題は、高圧受電設備において避雷器(LA)を接続する際、どの図記号が避雷器を表し、かつ規定された太さの接地線が選定されているかを問うものです。
正解にたどり着くための判断基準は以下の2点です。
- 避雷器の図記号を正しく認識すること
- 避雷器の接地線には14mm²以上の軟銅線を使用するという規定を適用すること
避雷器の図記号と接地線の規定
図中の記号はそれぞれ以下のような機器を表しています。
- イ:避雷器
- ロ:計器用変圧器(VT)などの変成器類
- ハ:断路器(DS)
- ニ:避雷器
避雷器の図記号は、ギザギザした放電ギャップや特性要素を簡略化した特徴的な形状をしています。選択肢の中で避雷器を表しているのは「イ」と「ニ」です。
次に、避雷器の接地に関する技術基準を確認します。避雷器は異常電圧を大地に逃がすための装置であり、雷などの大電流が流れるため、その接地線には十分な太さが求められます。内線規程などの基準により、避雷器の接地線は公称断面積14mm²以上の軟銅線を使用しなければなりません。
したがって、避雷器(記号)と14mm²という太さが組み合わさっている「ニ」が適切な選択肢となります。
実務における接地設計の考え方
この問題は、単なる暗記だけでなく、設備の保護という観点から構造を理解することが重要です。避雷器は直撃雷や誘導雷による過電圧から高圧機器を保護する「最後の砦」です。もし接地線が細すぎると、大電流が流れた際に接地線自体が発熱・溶断し、保護機能が失われるばかりか、周囲に火災や感電のリスクを撒き散らすことになります。
試験において、接地線の太さを問う問題は非常に頻出です。以下の点をセットで覚えておくと、応用が効きやすくなります。
- 避雷器の接地線:14mm²以上
- 高圧機器の金属製外箱の接地:A種接地工事(原則6mm²以上)
- 特高圧や高圧受電設備ごとの要求事項
現場の設計や施工においても、図面上の機器記号を見た瞬間に、必要なケーブルサイズや接地種別が即座に頭に浮かぶことが、事故を防ぐプロとしての第一歩となります。この問題を通じて、機器の機能と物理的な安全基準を紐付けて理解しておきましょう。