第一種電気工事士試験 / 平成29年度 上期 筆記試験 / 問23
certification-simodake-work

平成29年度 上期 筆記試験 問23 解説 機器の略号

設問図

写真に示す機器の略号(文字記号)は。

  1. イ. MCCB
  2. ロ. PAS
  3. ハ. ELCB
  4. ニ. VCB ✓ 正答

解説

写真に写っている機器は、高圧受電設備において主遮断装置として用いられる真空遮断器(VCB)です。見た目の特徴として、3つの円筒状の真空バルブが並んでいること、および操作ハンドルや端子台が一体となった筐体が挙げられます。選択肢の中で高圧回路の開閉に使用される遮断器はVCBのみであるため、即座にこれを選択します。

真空遮断器(VCB)の構造と役割

真空遮断器は、その名の通り「真空」状態にある容器(真空バルブ)の中で電気接点を開閉する装置です。高圧回路では、電流を遮断しようとした際に強力なアーク放電が発生しますが、真空は絶縁耐力が極めて高く、またアークを維持する媒体が存在しないため、非常に短い時間でアークを消滅させることができます。

試験対策としては、以下の略号をセットで覚えるのが鉄則です。

・VCB:真空遮断器(Vacuum Circuit Breaker) ・MCCB:配線用遮断器(Molded Case Circuit Breaker)-低圧用 ・ELCB:漏電遮断器(Earth Leakage Circuit Breaker)-低圧用 ・PAS:柱上気中開閉器(Pole Air Switch)-高圧受電設備の引込点に設置

試験における選別プロセス

写真問題は、実務での経験がないと一見難しく感じますが、消去法を併用することで正解率を高めることができます。

まず、低圧回路用であるMCCBやELCBは、筐体の形状が全く異なります。これらは一般的に配電盤や分電盤に取り付けられる樹脂製の箱型をしており、写真のような剥き出しの真空バルブという構造は持ちません。次に、PASは屋外の電柱上に設置されるものであり、構造上、金属製の大きな外箱に覆われています。これらと比較すると、写真の機器はキュービクル内に組み込まれる高圧遮断器特有の形態をしていることがわかります。

実務での位置付けと重要性

VCBは、高圧受電設備における心臓部ともいえる機器です。電力会社から供給される高圧電力を、構内の負荷設備へ安全に送り込んだり、事故が発生した際に瞬時に遮断して被害を最小限に食い止めたりする重要な役割を担っています。

第一種電気工事士の試験では、単に名前を答えるだけでなく、この機器がどのような保護協調の中で機能しているか、あるいはどのようなメンテナンスが必要かという視点が問われることがあります。例えば、VCBの投入・遮断には操作機構が必要であり、バネを蓄勢して一気に操作する機構が備わっています。実務ではこれらの機械的な動作が確実に行えるかどうかが重要視されます。

この問題を通じて、高圧受電設備の主幹として何が使われているのかという視覚的な認識と、電気用図記号(略号)を一致させる学習を進めてください。

参考リンク

学習の記録にははてなブックマーク!

気づいたこと・覚えたことをコメントにメモしよう