第一種電気工事士試験 / 平成29年度 上期 筆記試験 / 問19
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平成29年度 上期 筆記試験 問19 解説 変電設備の機器

変電設備に関する記述として, 誤っているもの は。

  1. イ. 開閉設備類をSF6ガスで充たした密閉容器に収めたGIS式変電所は, 変電所用地を縮小できる。
  2. ロ. 空気遮断器は, 発生したアークに圧縮空気を吹き付けて消弧するもの である。
  3. ハ. 断路器は, 送配電線や変電所の母線, 機器などの故障時に回路を自動 遮断するものである。 ✓ 正答
  4. ニ. 変圧器の負荷時タップ切換装置は電力系統の電圧調整などを行うこと を目的に組み込まれたものである。

解説

この問題は、電気機器の役割を理解していれば即座に回答できる基本問題です。「遮断」というキーワードを見た瞬間に、その機器が「遮断器(CB)」なのか「断路器(DS)」なのかを区別することが正解への近道です。

遮断器と断路器の決定的な違い

断路器(DS)は、回路の点検や切り替えを行う際に、回路を物理的に切り離して安全を確保するための機器です。最大のポイントは、断路器には電流を遮断する能力が一切ないということです。もし負荷電流や故障電流が流れている状態で断路器を開放しようとすれば、激しいアークが発生し、機器の焼損や重大な事故につながります。

一方、選択肢にある「故障時に回路を自動遮断する」という役割を担うのは遮断器(CB)です。遮断器は、アークを消すための強力な消弧能力を持っており、短絡電流や地絡電流といった非常に大きな故障電流であっても安全に遮断できるように設計されています。

なぜ誤った選択肢として提示されるのか

試験において、この二つの機器はよく混同を誘うペアとして出題されます。

  • 遮断器(CB):負荷電流の開閉や、事故電流(短絡・地絡)の遮断ができる。
  • 断路器(DS):回路の切り離しを明示し、保守点検時の安全を確保する。ただし、負荷電流の遮断はできない。

この問題の意図は、単なる用語の暗記ではなく、「どの機器にどの程度の電流を遮断する能力が求められるか」という系統保護の基本的な概念を問うことにあります。実務において、現場のエンジニアは「遮断器が先に切れて回路が無電流状態になったことを確認してから、断路器を開放する」という手順を徹底します。この手順を理解しているかどうかが、電気保安の基礎力を測る物差しとなっています。

変電設備に関する正しい知識の整理

他の選択肢についても、なぜ正しいのかを確認しておきましょう。

SF6ガスを用いたガス絶縁開閉装置(GIS)は、空気絶縁に比べて絶縁耐力が非常に高いため、機器の小型化が可能です。これが都市部の変電所用地を縮小できる最大の理由です。また、空気遮断器(ABB)は圧縮空気を吹き付けてアークを吹き飛ばす仕組みであり、過去の主流技術として知識の引き出しに入れておくべきものです。

変圧器の負荷時タップ切換装置は、電力系統の電圧変動に合わせて変圧器の巻き数比を変化させ、受電側の電圧を一定に保つために不可欠な装置です。これらの知識は、電気主任技術者として高圧受電設備を運用する際、機器の名称と役割を正しく結びつけるための基礎となります。

参考リンク

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