第一種電気工事士試験 / 平成26年度 上期 学科試験 / 問39
certification-simodake-work

平成26年度 上期 学科試験 問39 解説 電気用品安全法

電気用品安全法の適用を受けるもののうち、特定電気用品でないものは。

  1. イ. 差込み接続器(定格電圧125〔V〕、定格電流15〔A〕)
  2. ロ. タイムスイッチ(定格電圧125〔V〕、定格電流15〔A〕)
  3. ハ. 合成樹脂製のケーブル配線用スイッチボックス ✓ 正答
  4. ニ. 600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル(導体の公称断面積が8〔mm²〕、3心)

解説

電気用品安全法において「特定電気用品」か「特定電気用品以外」かを判断するには、製品の持つリスクの大きさに注目します。特に感電や火災の危険性が高い製品は「特定電気用品(ひし形PSEマーク)」、それ以外は「特定電気用品以外の電気用品(丸形PSEマーク)」に分類されます。今回の選択肢の中で、構造的に最も単純で危険性の低い部材を見つけるのが正解への近道です。

電気用品安全法の分類基準

電気用品安全法では、電気用品を以下の2つに区分しています。

  1. 特定電気用品:構造や使用方法からみて、特に危険または障害の発生する恐れが大きいもの(ひし形PSEマークが必要)。例えば、プラグ、延長コード、配線用遮断器、ヘアドライヤーなど。
  2. 特定電気用品以外の電気用品:特定電気用品以外のもの(丸形PSEマークが必要)。例えば、電線管、スイッチボックス、照明器具の一部など。

今回の問題で挙げられている選択肢を確認します。

イ. 差込み接続器(コンセントやプラグ):これらは直接人体が触れる機会が多く、接触不良が火災に直結するため、厳格な特定電気用品に分類されます。

ロ. タイムスイッチ:電気回路を自動で開閉する機器であり、内部に精密な機構や接点を持つため、特定電気用品として扱われます。

ハ. 合成樹脂製のケーブル配線用スイッチボックス:これは単なる「箱」であり、電気回路そのものを構成する部品ではなく、ケーブルを固定・保護するための部材です。能動的に電気を制御したり変換したりする構造ではないため、特定電気用品には該当しません。

ニ. 600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル:電線は電気の通り道であり、絶縁不良が起きると直接的な漏電事故や火災を招くため、これも特定電気用品として定められています。

なぜスイッチボックスだけが異なるのか

この問題の意図は、電気設備工事において「どのような材料がより厳格な安全基準を求められているか」を理解させることにあります。

スイッチボックスは、壁の中に埋め込んで電線を保持するための容器に過ぎません。電気的なストレスは電線や接続部に集中するため、物理的な支持体であるボックスには高い電気的安全性よりも、現場での施工性や強度が求められます。一方、差込み接続器や電線は、常に通電し、熱を持ったり経年劣化で絶縁が破壊されたりするリスクがあるため、特定電気用品として国が厳しく管理しています。

現場における製品選定の重要性

現場で材料を選定する際、この知識は製品パッケージのPSEマークを確認する習慣として役立ちます。

電気工事士として材料を調達する際、特定電気用品には必ずひし形のPSEマークが表示されています。もし、本来ひし形であるべき製品に丸形しかついていないようなケースがあれば、それは法令違反の製品である可能性を疑う必要があります。また、設計図書や仕様書に指定された材料が適切かどうかの判断基準としても、この分類を知っておくことは重要です。

施工現場では、単に図面通りに配線するだけでなく、使用する部材が法的に適合しているかを確認することも、安全を守る電気工事士の重要な責務です。

参考リンク

学習の記録にははてなブックマーク!

気づいたこと・覚えたことをコメントにメモしよう