第一種電気工事士試験 / 平成26年度 上期 学科試験 / 問37
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平成26年度 上期 学科試験 問37 解説 高圧機器の試験電圧

公称電圧6.6〔kV〕で受電する高圧受電設備の遮断器、変圧器などの高圧側機器(避雷器を除く)を一括で絶縁耐力試験を行う場合、試験電圧〔V〕の計算式は。

  1. イ. 6600×1.5
  2. ロ. 6600×1.15/1.1×1.5 ✓ 正答
  3. ハ. 6600×1.5×2
  4. ニ. 6600×1.15/1.1×2

解説

計算手順のポイント

絶縁耐力試験電圧を求める際は、以下の2ステップで計算式を組み立てます。

  1. 公称電圧に1.15/1.1を乗じて最大使用電圧を求める。
  2. その最大使用電圧に1.5を乗じて試験電圧とする。

今回の問題は、この計算手順を式として表したものが正解となります。

最大使用電圧という考え方

電気設備技術基準では、試験電圧の基準として公称電圧ではなく最大使用電圧を用います。公称電圧とは送配電系統の呼び名ですが、実際の系統は電圧変動を考慮して、公称電圧の1.15/1.1倍(約1.045倍)の電圧まで許容して運用されています。これが「最大使用電圧」です。

絶縁耐力試験は、機器が運用中に受ける最大負荷に対して十分な絶縁性能を持っているかを確認するものです。そのため、機器の定格である公称電圧そのものに試験倍率をかけるのではなく、実運用上の上限である最大使用電圧をベースにする必要があります。

試験電圧の計算構造

試験電圧を算出するプロセスは以下の通りです。

  1. 最大使用電圧の算出:6600×1.15/1.16600 \times 1.15 / 1.1
  2. 試験電圧の算出:最大使用電圧に1.5を乗じる。

これを合わせると、6600×1.15/1.1×1.56600 \times 1.15 / 1.1 \times 1.5 となります。

なぜ1.5倍なのかというと、電気設備の絶縁性能を評価する上で、常時加わる電圧よりも高い電圧に耐えられることを確認する必要があるからです。この「最大使用電圧の1.5倍」という値は、高圧受電設備において非常に重要な基準値であり、この倍率は法規で定められています。

なぜこの試験が必要なのか

高圧受電設備の絶縁耐力試験は、機器を設置した際や改修した後に、商用周波数の電圧を10分間加えて、耐えられるかを確認します。これにより、以下の不具合を検知できます。

  • 製造時の欠陥や、輸送時の損傷による絶縁低下
  • 施工時の不適切な圧着や締め付け不足に伴う絶縁不良
  • 異物の混入や湿気による絶縁耐力の低下

この試験は、設置後の事故を未然に防ぐための「最後の門番」のような役割を果たします。実務では試験器を用いて実際に電圧を印加しますが、その際に何ボルトをかけるべきかを正確に計算できないと、機器を過電圧で破壊してしまうか、逆に不十分な試験しか行えず後々の事故につながるリスクがあるため、現場の技術者にとって必須の知識となります。

参考リンク

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