第一種電気工事士試験 / 平成26年度 上期 学科試験 / 問2
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平成26年度 上期 学科試験 問2 解説 直流回路の消費電力

設問図

図のような直流回路において、抵抗3〔Ω〕 には4〔A〕の電流が流れている。抵抗Rに おける消費電力〔W〕は。

  1. イ. 6
  2. ロ. 12
  3. ハ. 24 ✓ 正答
  4. ニ. 36

解説

この問題は、以下の3つの手順で解くことができます。

  1. 3Ωの抵抗にかかる電圧をオームの法則 V=RIV = RI で求める。
  2. 並列回路の特性を使い、抵抗Rにかかる電圧を特定する。
  3. 電力公式 P=V2/RP = V^2 / R (または回路全体の電流から求める手順)を用いて電力を計算する。

電圧と並列接続の基本ルール

この問題を解く鍵は、並列回路における電圧の性質です。並列に接続された抵抗同士には、常に同じ大きさの電圧が印加されます。

まず、3Ωの抵抗に流れる電流が4Aであることから、この抵抗の両端にかかる電圧 V3V_{3} は、 V3=3[Ω]×4[A]=12[V]V_{3} = 3 \, [\Omega] \times 4 \, [A] = 12 \, [V] となります。並列に接続されている抵抗Rも、これと同じ12Vの電圧がかかっていることになります。

電流を追いかけて回路を解く

次に、回路全体に流れる電流を考えます。電源の電圧が36Vで、そのうち12Vが並列部分にかかっているため、残りの電圧は電源と直列に接続されている4Ωの抵抗にかかっています。 V4=3612=24[V]V_{4} = 36 - 12 = 24 \, [V]

この4Ωの抵抗に流れる電流 ItotalI_{total} は、オームの法則より、 Itotal=24[V]/4[Ω]=6[A]I_{total} = 24 \, [V] / 4 \, [\Omega] = 6 \, [A] と求められます。この6Aが回路全体の電流であり、並列回路に流れ込んだ後、3Ωの抵抗へ向かう4Aと、抵抗Rへ向かう電流 IRI_{R} に分岐します。 IR=64=2[A]I_{R} = 6 - 4 = 2 \, [A]

最後に、抵抗Rにおける消費電力 PP を求めます。電力は P=VIP = VI で計算できるため、 P=12[V]×2[A]=24[W]P = 12 \, [V] \times 2 \, [A] = 24 \, [W] という答えが導き出されます。

実務における回路解析の意義

電気工事士の現場では、今回のような単純な回路計算が直接役立つことは稀かもしれません。しかし、複数の機器が並列に接続された配線において、「どこに何ボルトかかっているか」「どのくらいの電流が分流しているか」を直感的に把握する能力は、電圧降下の計算や、回路の過負荷を判断する際の基礎知識となります。

特に、この問題は「電圧一定の並列回路」という物理的な制約を理解しているか、そして直列部分と並列部分を切り分けて考える回路解析の定石が身についているかを問う良問です。計算のプロセスを「電圧の特定」「電流の分岐」「電力の算出」と段階的に整理する習慣をつけることで、より複雑な電気回路の設計やトラブルシューティングにも応用が利くようになります。

参考リンク

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