第一種電気工事士試験 / 平成25年度 筆記試験 / 問19
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平成25年度 筆記試験 問19 解説 柱上変圧器のタップ切替

設問図

柱上変圧器 A、B、C の一次側の電圧は、 電圧降下により、それぞれ 6 450 [V]、6 300 [V]、6 150 [V] である。柱上変圧器 A、B、C の二次電圧をそれぞれ 105 [V] に調整する ため、一次側タップを選定する組合せとして、 正しいものは。

選択肢図
  1. イ.
  2. ロ.
  3. ハ.
  4. ニ. ✓ 正答

解説

柱上変圧器の二次電圧を一定に保つためには、一次側の入力電圧の変化に合わせて、巻線比(タップ)を調整する必要があります。具体的には、一次側の電圧が基準より高い場合はタップを高く(巻数を多く)設定し、低い場合はタップを低く(巻数を少なく)設定します。この問題では、供給電圧が 6450V6\,450\,\text{V}6300V6\,300\,\text{V}6150V6\,150\,\text{V} と異なっているため、それぞれの変圧器において適切なタップを選定しなければなりません。

変圧器のタップ切り替えの原理

変圧器の一次電圧 V1V_1 と二次電圧 V2V_2 の関係は、一次巻線数 N1N_1 と二次巻線数 N2N_2 を用いて V1/V2=N1/N2V_1 / V_2 = N_1 / N_2 で表されます。二次電圧 V2V_2 を目標値(ここでは 105V105\,\text{V})で一定にするためには、一次電圧 V1V_1 が高くなった分、一次巻線数 N1N_1 を増やす必要があります。

つまり、一次電圧が 6450V6\,450\,\text{V} の場所にある変圧器は、最も巻数が多いタップ(高電圧側タップ)に接続し、一次電圧が 6150V6\,150\,\text{V} の場所にある変圧器は、最も巻数が少ないタップ(低電圧側タップ)に接続するというように、電圧の高さとタップの高さが比例関係になるように選択するのが正解です。

思考プロセスと図の見方

選択肢を検討する際、まずは各変圧器の接続位置を確認します。

  1. 変圧器A(一次電圧 6450V6\,450\,\text{V})は、供給電圧が最も高いため、一次巻線の中で最も多くの巻数を選択するタップを選びます。
  2. 変圧器B(一次電圧 6300V6\,300\,\text{V})は、中間的な電圧であるため、中間のタップを選びます。
  3. 変圧器C(一次電圧 6150V6\,150\,\text{V})は、供給電圧が最も低いため、一次巻線の中で最も少ない巻数を選択するタップを選びます。

図ニでは、変圧器Aが最も高いタップ位置、変圧器Bが中間のタップ位置、変圧器Cが最も低いタップ位置を指しており、供給電圧とタップ設定の相関が適切に表現されています。他の選択肢では、この関係が逆転していたり、適切な並び順になっていないため不適切となります。

実務現場におけるタップ調整の意義

この仕組みは、電力会社が配電線路の末端などで発生する「電圧降下」の影響を補償するために不可欠なものです。配電線は遠方になるほど電圧が低下しますが、需要家側には常に適正な電圧(100V100\,\text{V}200V200\,\text{V})を供給する義務があります。このタップ切替機能があるおかげで、変圧器自体を交換することなく、設置場所の線路電圧に合わせて細かな調整が可能となり、効率的な電圧管理が実現されています。試験においては、単なる計算問題としてだけでなく、配電系統全体の電圧品質を維持するという運用上の役割を理解しておくことが重要です。

参考リンク

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