第一種電気工事士試験 / 平成25年度 筆記試験 / 問3
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平成25年度 筆記試験 問3 解説 交流回路の電流

設問図

図のような交流回路において、電源の電圧は V [V]、周波数は f [Hz] で、2 個のコンデンサの静電容量はそれぞれ C [F] である。電流 I [A] を示す式は。

  1. イ. πfCV ✓ 正答
  2. ロ. 2πfCV
  3. ハ. V / 2πfC
  4. ニ. V / πfC

解説

この問題は、直列に接続された2つのコンデンサの合成容量を求め、そのリアクタンスを算出したうえでオームの法則を適用することで解くことができます。

手順は以下の通りです。

  1. 合成静電容量 C0C_0 を求める。同じ容量 CC が直列なので、C0=C/2C_0 = C / 2 となります。
  2. 容量リアクタンス XCX_C を求める。XC=1/(2πfC0)=1/(2πf(C/2))=1/(πfC)X_C = 1 / (2\pi f C_0) = 1 / (2\pi f \cdot (C / 2)) = 1 / (\pi f C) です。
  3. 電流 II を求める。I=V/XC=V/(1/(πfC))=πfCVI = V / X_C = V / (1 / (\pi f C)) = \pi f C V となります。

コンデンサの直列接続とリアクタンスの計算

静電容量 CC のコンデンサが直列に接続されている場合、その合成静電容量 C0C_0 は抵抗の並列接続と同じ計算式で求めます。

1/C0=1/C+1/C=2/C1 / C_0 = 1 / C + 1 / C = 2 / C より、C0=C/2C_0 = C / 2 となります。

コンデンサに交流電圧を加えたとき、電流を妨げる成分である「容量リアクタンス XCX_C」は、周波数 ff と静電容量 CC を用いて以下の式で表されます。

XC=12πfCX_C = \frac{1}{2\pi f C}

今回の回路では、CCC/2C / 2 に置き換わっているため、分母の CC の部分に C/2C / 2 を代入します。

回路全体の電流値を導くプロセス

この問題を解く際の思考プロセスは、回路全体のインピーダンスを整理し、オームの法則へ持ち込むという定石に従います。

まず、回路図を頭の中で描き、2つのコンデンサがどのように電源と繋がっているかを認識します。直列に並んだコンデンサは、ひとまとめにして「容量 C/2C / 2 の一つのコンデンサ」として扱うのがコツです。これにより、複雑な回路が「交流電源」と「一つの容量リアクタンス」という極めて単純な形に還元されます。

あとはオームの法則 I=V/ZI = V / Z(ここで ZZ はインピーダンス)を適用するだけです。純粋な容量性回路では Z=XCZ = X_C となるため、VV1/(πfC)1 / (\pi f C) で割れば、VV(πfC)(\pi f C) を掛けるのと同義となり、答えの形が導き出されます。

電気技術者にとってのこの知識の意味

コンデンサを直列に接続して使うという構成は、実務において主に「耐圧の向上」を目的として行われます。単体では電圧に耐えられないコンデンサも、直列に並べることで分圧効果が働き、回路全体の電圧を耐えることができるようになります。

一方で、直列にすると合成容量が小さくなるため、同じ電流を流そうとするとより高い電圧が必要になったり、逆に同じ電圧であれば流れる電流が減少したりするというトレードオフが発生します。現場でコンデンサを交換・選定する際、「直列なら容量が減る」というこの直感は、力率改善用コンデンサの容量計算や、フィルタ回路の設計を行う上での基礎的な感覚として非常に重要です。

参考リンク

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