第一種電気工事士試験 / 平成21年度 筆記試験 / 問39
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平成21年度 筆記試験 問39 解説 電気工事士の軽微な作業

電気工事士法における自家用電気工作物(最 大電力 500〔kW〕未満の需要設備)であって、 電圧 600〔V〕以下で使用するもの工事又は 作業のうち、第一種電気工事士又は認定電気 工事従事者の資格がなくても従事できるものは。

  1. イ. 配線器具を造営材に固定する。 (露出型点滅器または露出型コンセントを取り換える作業を除く)
  2. ロ. 接地極を地面に埋設する。
  3. ハ. 電気機器(配線器具を除く)の端子に電線をねじ止め接続する。 ✓ 正答
  4. ニ. 電線管相互を接続する。

解説

電気工事士法で規定される「軽微な工事」に該当するかどうかを判断します。本問は、無資格者が行っても法的に問題のない作業(いわゆるDIYや補助的な作業)を問うものです。結論からいえば、電気機器の端子への電線接続は軽微な工事として認められていますが、他の選択肢は専門的な施工技術を要するため資格が必要です。

資格がなくてもできる「軽微な工事」の範囲

電気工事士法において、電気工事士でなければ従事できない工事が原則として定められていますが、その例外として「電気工事士法施行令第1条の3」により、軽微な工事が定義されています。

軽微な工事の主な例は以下の通りです。 ・電圧600V以下で使用する電気機器の端子への電線のねじ止め接続 ・電圧600V以下で使用する差込形コネクタによる接続 ・電力量計やヒューズ等の取り替え ・配線器具(コンセントやスイッチ等)の取り替えや取り付け(ただし、露出型に限るものや、配線そのものを変更しないものなど一定の制限あり)

選択肢の判断プロセス

試験においては、選択肢を「危険度」や「施工の難易度」で分類すると整理しやすくなります。

・イ:配線器具の取り付けは、壁内に隠蔽された電線を扱うことが多く、漏電や火災のリスクが伴います。この選択肢にある「造営材への固定」は施工の基礎であり、資格が必要な領域です。 ・ロ:接地極の埋設は、保安上の極めて重要な工事です。接地抵抗値が基準を満たしているか測定する必要があるため、専門の資格が必要です。 ・ハ:電気機器の端子への電線ねじ止めは、機器側の端子台に差し込み、ネジを締めるという比較的限定された範囲の作業です。法的に「軽微な工事」として認められています。 ・ニ:電線管の接続は、将来的な電線の入れ替えや、管内での電線の保護を確実に行うための施工技術です。構造的な安全性が問われるため、無資格では従事できません。

実務現場における法遵守の視点

この知識は、現場での監督業務や、保守点検を行う際に必須となります。例えば、工場内の設備トラブルで「端子台のネジが緩んでいるだけだから誰でも直せるだろう」という判断を下す前に、それが法的に許容されている範囲なのか、それとも専門の電気工事士が対応すべき案件なのかを即座に判断する必要があります。

特に、第一種電気工事士の試験においてこの問題が出題される意図は、単に範囲を覚えることではなく、電気工事士として「どの範囲までは誰に任せられるか」「どこからは自分の責任範囲か」という境界線を正確に理解しているかを問う点にあります。無資格者の作業を安易に許可することは法令違反を招くため、この知識は現場のリーダーとして不可欠なものです。

参考リンク

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