第三級海上特殊無線技士 / 第二級海上特殊無線技士 試験問題例題(法規 No.2) / 各問題解説 / 問6
certification-simodake-work

第二級海上特殊無線技士 試験問題例題(法規 No.2) 問6 解説 無線従事者の選任

無線局の免許人は、無線従事者を選任し、又は解任したときは、どうしなければならないか。次のうちから選べ。

  1. 遅滞なく、その旨を総務大臣に届け出る。 ✓ 正答
  2. 1箇月以内にその旨を総務大臣に報告する。
  3. 2週間以内にその旨を総務大臣に届け出る。
  4. 速やかに総務大臣の承認を受ける。

解説

この問題は、無線従事者の選任・解任に関する手続きの期限を問うものです。キーワードは「遅滞なく」です。

法律上の手続きにおける期限の重要性

電波法において、無線局の免許人が無線従事者を選任・解任した際に求められる行為は「届出」です。許可や承認が必要なケースとは異なり、事後に報告するという性質があるため、期限は「遅滞なく」と定められています。

「遅滞なく」とは、法的な文脈では「正当な理由がない限り、直ちに」という意味を持ちます。事務手続きとして「1箇月以内」や「2週間以内」といった具体的な日数が指定されているケースも法律には多く存在しますが、本件については、無線局の運用体制を速やかに総務省が把握する必要があるため、日数で区切るのではなく、できるだけ早く行うという義務が課されています。

正解を導くための思考プロセス

選択肢を比較検討する際、まずは「許可や承認が必要なものか」と「届出で済むものか」を区別します。

  1. 選任・解任はあくまで免許人の管理権限内で行われる行為であり、総務大臣の許可を得る必要はありません。したがって「承認を受ける」という選択肢は除外されます。
  2. 次に、期限の表現を確認します。電波法の規定において、無線従事者の選任・解任の届出は「遅滞なく」と明記されています。選択肢にある「1箇月」や「2週間」は、試験問題を作る際に正解以外の選択肢(いわゆるダミー)として作成されることが一般的です。

この問題は、特定の数値を暗記させる意図というよりは、法令上の手続きにおいて「何を」「いつまでに」報告しなければならないかという、無線局の管理運営上の基本ルールを正しく理解しているかを確認する構造になっています。

実務における届出の役割

この知識は、実際に船舶の無線局や陸上の無線局を管理する立場になった際、必須となります。無線局は免許を受けただけでなく、適切な資格を持つ無線従事者が操作・管理して初めて適法に運用できます。

もし、資格者が代わったにもかかわらず届出を放置すると、無線局の管理体制が不明瞭となり、電波法令違反の状態となります。万が一、不法な運用や事故が発生した際、無線従事者の選任状況が正しく届け出られていなければ、免許人としての責任が問われることになります。免許人は「誰が無線設備を操作しているか」という情報を常に最新の状態に保つ義務があることを理解しておきましょう。

参考リンク

学習の記録にははてなブックマーク!

気づいたこと・覚えたことをコメントにメモしよう