第三級海上特殊無線技士 / 令和7年度 下期 学科試験 / 各問題解説 / 問5
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令和7年度 下期 学科試験 問5 解説 免許人への処分

無線局の免許人が電波法又は電波法に基づく命令に違反したときに総務大臣が行うことができる処分はどれか。次のうちから選べ。

  1. 1 無線局の運用の停止 ✓ 正答
  2. 2 再免許の拒否
  3. 3 通信の相手方又は通信事項の制限
  4. 4 電波の型式の制限

解説

この問題は、電波法における行政処分の範囲を問う知識問題です。正解を導くための鍵は「総務大臣が免許人に対して行える制裁措置の法的権限」を正しく把握しているかという点にあります。

総務大臣による監督処分のルール

電波法第76条第1項には、無線局の免許人が電波法やそれに基づく命令、あるいは無線局の免許に付された条件に違反した場合の対応が規定されています。この条文では、総務大臣は以下のいずれかの処分を行えるとしています。

・無線局の運用の停止(3か月以内の期間を定める) ・無線局の免許の取消し

この問題の選択肢の中で、この条文に基づいた正式な処分として認められているのは「無線局の運用の停止」のみです。他の選択肢である再免許の拒否や通信の制限、電波の型式の制限などは、第76条で定められている直接的な処分内容ではありません。

法律の根拠に基づく選択のプロセス

試験問題としてこの問いに答える際は、以下の論理で選択肢を検討します。

  1. 問題文にある「免許人が法律等に違反したとき」というキーワードから、電波法第76条の「監督処分」に関する問題であると特定する。
  2. 監督処分には「免許の取消し」と「運用の停止」という強力な2つのカードがあることを想起する。
  3. 選択肢の中にそのいずれかがあるか確認し、合致するものを正解とする。

法規の問題では、条文にある語句と微妙に異なる選択肢(例えば「通信の相手方の制限」など、別の条文や概念と混同させるもの)が紛れ込んでいます。行政処分のような強い権限を行使する場面では、法律に明記された処分以外は認められないという「法の支配」の観点を意識しておくと、迷った際に正解にたどり着きやすくなります。

適切な無線局運営のために

この知識は、実務において非常に重要です。三級海上特殊無線技士として運用に携わる際、無線局の運用者には法を遵守する義務があります。もし万が一、法令違反があった場合に「どのような重い責任を問われる可能性があるか」を知っておくことは、日々の運用におけるコンプライアンス意識の向上に直結します。

無線局の免許とは、総務大臣から与えられた特権的な許可です。それを適切に管理・運用しないことは、電波の混信を引き起こし、救難通信を含む重要な海上通信を妨害するリスクを孕んでいます。運用の停止という処分は、その違反者に対して反省と改善の期間を与える行政上の措置であり、公共の電波秩序を守るための防波堤としての意味を持っています。

参考リンク

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