第二級陸上特殊無線技士 試験問題例題(無線工学 No.2) 問18 解説 電圧計の接続方法
抵抗 R の両端の直流電圧を測定するときの電圧計 V のつなぎ方を示す接続図として、正しいのはどれか。次のうちから選べ。
- 1.
- 2.
- 3.
- 4. ✓ 正答
解説
電圧計を測定対象に対して並列に接続し、さらに電源のプラス極側には電圧計のプラス端子を、マイナス極側には電圧計のマイナス端子を接続しているものを選びます。
電圧計の接続ルール:並列接続と極性の統一
電圧計と電流計の大きな違いは、測定対象に対する接続方法にあります。
電圧とは2点間の電位の差(電気的な勢いの差)を測定するものであるため、測定したい部品(ここでは抵抗R)を挟み込むように、並列に接続する必要があります。回路を途中で切って直列に割り込ませる接続方法は、電流計の繋ぎ方です。
また、直流回路の測定では、電流が流れ込む向きに合わせて計器の端子の極性を合わせなければなりません。直流電源にはプラスとマイナスの極性があり、記号の長い線で表される側がプラス、短い線で表される側がマイナスです。電圧計のプラス端子は電源のプラス極側に、マイナス端子は電源のマイナス極側に繋ぐのが基本ルールです。
選択肢を絞り込む手順
まず、電圧計が抵抗Rに対して正しく接続されているかを確認します。
選択肢1と2は、回路の配線を途中で切断し、そこに電圧計を割り込ませています。これは直列接続であり、電流計の繋ぎ方です。電圧計は内部抵抗が非常に高く設計されているため、このように直列に繋いでしまうと回路に電流がほとんど流れなくなってしまい、正しく測定できません。この時点で選択肢1と2は除外されます。
次に、並列に接続されている選択肢3と4の極性を比較します。
回路図の左側にある直流電源に注目すると、上側が長い線(プラス)、下側が短い線(マイナス)になっています。これより、抵抗Rの上側の電位が高く(プラス側)、下側の電位が低く(マイナス側)なります。
電圧計の端子の極性を見ると、選択肢3は上がマイナスで下がプラスになっており、電源の極性と逆になっています。これではアナログ電圧計の場合、針が逆方向に振れてしまい、測定ができません。
一方、選択肢4は上がプラスで下がマイナスとなっており、電源の極性と一致しています。したがって、4が正しい接続図です。
実務における電気測定の重要性と回路保護
この問題で問われている知識は、無線従事者が現場で機器のメンテナンスやトラブルシューティングを行う際に、最も基礎的でありながら最も重要な安全技術の一つです。
もし実務において、電圧計と電流計の接続方法を誤ると、単に正しく測定できないだけでなく、測定器や回路そのものを破損させる危険があります。
電流計は内部抵抗が極めて小さいため、これを並列(電圧計のように)に繋いでしまうと、回路に大電流が流れるショート状態となり、電流計が焼き切れてしまいます。逆に、電圧計は内部抵抗が非常に高いため、これを直列に繋ぐと回路全体の動作がストップしてしまいます。
また、アナログ式の測定器を逆の極性で繋いでしまうと、針が逆方向に強く振れてしまい、内部の可動部や針が変形して故障する原因になります。こうしたトラブルを防ぎ、機器の状態を正しく把握するための基礎体力を養うために、この接続方法の理解が求められています。