第三級陸上特殊無線技士 / 第二級陸上特殊無線技士 試験問題例題(法規 No.3) / 各問題解説 / 問8
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第二級陸上特殊無線技士 試験問題例題(法規 No.3) 問8 解説 無線局の臨時検査

無線局の臨時検査(電波法第73条第5項の検査)が行われることがあるのはどの場合か。次のうちから選べ。

  1. 1 総務大臣から臨時に電波の発射の停止を命じられたとき。 ✓ 正答
  2. 2 無線局の再免許の申請をし、総務大臣から免許が与えられたとき。
  3. 3 無線従事者を選任したとき。
  4. 4 無線設備の変更の工事を行ったとき。

解説

電波法の臨時検査(第73条第5項)は、電波の適正な利用を維持するために、何か異常や問題が発生したときに実施されます。選択肢の中で、最も緊急性が高く、異常事態が発生している状況を示す「電波の発射の停止を命じられたとき」を選びます。

臨時検査が行われる法的根拠と目的

電波法第73条第5項では、総務大臣が無線局の臨時検査を行うことができる要件を定めています。具体的には、電波の発射の停止を命じたとき、または電波法の施行を確保するため特に必要があると認めるときに、職員を直接無線局に派遣して検査を行います。

電波は目に見えない公共の財産であり、混信や妨害を防ぐために厳格に管理されています。万が一、違法な電波の発射や機器の不具合によって周囲に悪影響を及ぼしている疑いがある場合、速やかに事実関係を調査し、是正措置を講じる必要があります。この迅速かつ強制力のある立ち入り調査権限が臨時検査です。

選択肢を論理的に絞り込むステップ

実務や試験対策において、すべての検査要件を丸暗記する必要はありません。それぞれの選択肢がどのようなシチュエーションであるかを整理することで、正解を論理的に導き出すことができます。

まず、選択肢2の「再免許の申請をし、免許が与えられたとき」について考えます。再免許は、有効期限が切れる無線局が引き続き運用を続けるための、あらかじめスケジュールされた通常の行政手続きです。これに伴って行われる検査(定期的な検査など)とは異なり、不意に実施される「臨時」の検査を行う理由としては不適切です。

次に、選択肢3の「無線従事者を選任したとき」です。無線従事者の選任は日常的な管理体制の変更報告に過ぎず、無線設備そのものにトラブルが起きているわけではないため、わざわざ国が臨時検査を派遣することはありません。

選択肢4の「無線設備の変更の工事を行ったとき」は、工事の設計変更などに関連する「変更検査(電波法第18条)」の対象になりますが、これはあらかじめ申請して行う計画的な検査であり、「臨時検査」とは区別されます。

最後に、選択肢1の「電波の発射の停止を命じられたとき」です。電波の停止命令が出されるということは、その無線局が他者に混信を与えている、あるいは基準外の不必要な電波を放射しているなど、重大な電波法違反やトラブルが発生している状態を意味します。命令を出した後に、本当に電波が止まっているか、原因は何かを突き止めるために職員が緊急で現地に赴く必要があるため、これこそが「臨時検査」の最も代表的な引き金になります。

臨時検査の知識が求められる背景と実務での重要性

この問題が試験に出題される背景には、無線従事者として「国の立ち入り検査権限」の重さを理解させるという意図があります。

第三級陸上特殊無線技士が扱う無線設備には、産業用のドローン、業務用簡易無線、MCA無線など、ビジネスやインフラに直結するものが数多く含まれます。もし自身の管理する無線局が原因で他の重要通信(防災無線や航空無線など)に妨害を与えてしまった場合、総務省から臨時電波発射停止命令が下り、即座に臨時検査が行われることになります。

無線従事者は、単に機器を操作するだけでなく、電波秩序を乱した場合には国家権力による直接的な立ち入り検査を受ける可能性があるという責任感を持ち、日頃から法令遵守と設備の適切な維持管理に努める必要があります。

参考リンク

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