令和6年度 上期 学科試験 問23 解説
硬質ポリ塩化ビニル電線管による合成樹脂管工事として,不適切なものは。
- イ. 管の支持点間の距離は 2m とした。 ✓ 正答
- ロ. 管相互及び管とボックスとの接続で,専用の接着剤を使用し,管の差込み深さを管の外径の 0.9 倍とした。
- ハ. 湿気の多い場所に施設した管とボックスとの接続箇所に,防湿装置を施した。
- ニ. 三相 200 V 配線で,簡易接触防護措置を施した場所に施設した管と接続する金属製プルボックスに,D 種接地工事を施した。
解説
合成樹脂管工事における管の支持点間距離は、法令により1.5m以下と定められています。選択肢イでは2mとしているため、これが不適切となります。
合成樹脂管工事の支持点距離のルール
硬質ポリ塩化ビニル電線管(VE管)などの合成樹脂管を施設する場合、配管が自重や外力でたわんだり脱落したりしないよう、適切に固定する必要があります。この支持点間の距離は、1.5m以下としなければなりません。
試験では、支持点距離は数値の暗記問題として非常によく出題されます。合成樹脂管だけでなく、金属管(2m以下)やライティングダクト(2m以下)といった他の工事種別と混同させることが多いため、以下の表のようにセットで整理して覚えるのがコツです。
主な配管工事の支持点間距離(目安) ・合成樹脂管:1.5m以下 ・金属管:2m以下 ・金属可とう電線管:1m以下
管相互およびボックスとの接続
選択肢ロの内容は、合成樹脂管工事の接続に関する規定です。合成樹脂管の接続には、専用の接着剤を使用し、管の差込み深さを管の外径の1.2倍以上とするのが原則ですが、接着剤を使用して接続する場合に限り、差込み深さを外径の0.8倍以上とすることができます。選択肢の0.9倍という数値は0.8倍以上を満たしているため適切です。
湿気の多い場所と防湿措置
選択肢ハにあるように、湿気の多い場所に施設する管とボックスとの接続部分には、水分が侵入しないよう防湿装置(防水コンビネーションカップリングなど)を施すことが義務付けられています。これは感電事故を防ぐための重要な安全対策です。
接地工事の基本
選択肢ニの金属製プルボックスへの接地については、第二種電気工事士の試験において「金属製の部分には接地を施す」という基本原則を確認する内容です。三相200V配線など、漏電時に人体に危険が及ぶ可能性がある金属製ボックスや管には、D種接地工事を施す必要があります。
試験対策として、選択肢にあるそれぞれの項目(支持距離、接続方法、防湿、接地)は、すべて施工上の必須知識です。特に数値が絡む支持距離については、計算問題とは異なり、法令の数値をそのまま記憶しているかどうかが問われるため、試験直前まで繰り返し見直しておくことをお勧めします。