令和6年度 下期 学科試験 問37 解説
⑦で示す部分の接地工事の電線(軟銅線)の最小太さと,接地抵抗の最大値との組合せで,正しいものは。
- イ. 1.6 mm 100Ω
- ロ. 1.6 mm 500Ω ✓ 正答
- ハ. 2.0 mm 100Ω
- ニ. 2.0 mm 600Ω
解説
図面上の⑦で示す部分は、動力分電盤(P-1)に接続された電動機の外箱に取り付けられた接地端子を示しています。この箇所の接地工事の種類を判別し、その基準に従って接地線の太さと接地抵抗値を判断します。
この電動機は、使用電圧が200Vの動力回路に接続されており、対地電圧が150Vを超えています。この場合、D種接地工事を施す必要があります。ただし、D種接地工事において、地絡遮断装置(漏電遮断器)が設置されている場合は、接地抵抗値の緩和措置が適用されます。図面を見ると、動力分電盤P-1の主開閉器には漏電遮断器が使用されているため、接地抵抗値は最大500Ωまで許容されます。したがって、接地線には直径1.6mm以上の軟銅線を使用し、接地抵抗値は500Ω以下となります。
接地工事の種類と基準
接地工事は、機器の絶縁破壊や漏電による感電事故を防ぐための重要な保安設備です。試験では以下の分類を暗記しておく必要があります。
A種接地工事:高圧受電設備や高圧機器の外箱などに施します。接地抵抗値は10Ω以下、接地線の太さは直径2.6mm以上の軟銅線です。
B種接地工事:高圧配電線と低圧配電線との混触時に低圧側の電位上昇を抑えるため、変圧器の二次側に施します。接地抵抗値は、地絡電流の値によって計算されます。
C種接地工事:使用電圧が300Vを超える低圧機器の外箱に施します。接地抵抗値は10Ω以下、接地線の太さは直径1.6mm以上の軟銅線です。
D種接地工事:使用電圧が300V以下の低圧機器の外箱に施します。通常は100Ω以下ですが、漏電遮断器(動作時間0.5秒以内のもの)を設置することで500Ωまで緩和されます。接地線の太さは直径1.6mm以上の軟銅線です。
試験での活用と注意点
この問題のように、接地工事の種類を問う問題は配線図問題の定番です。まずは対象となる機器がどのような電圧で使用されているかを確認してください。200V機器であればD種接地工事が基本ですが、漏電遮断器の有無を確認することが最大のポイントになります。
また、接地線の太さについてですが、D種やC種接地工事において最低限必要とされる太さは1.6mmです。選択肢を見て1.6mmを下回る数値があれば即座に除外できます。もし問題文に漏電遮断器の記載がない場合は、より厳しい基準である100Ω以下を選択する必要があります。図面の凡例や分電盤の結線図を細かく読み解く練習をしておきましょう。
flowchart TD
A["機器: 200V電動機外箱"] --> B["接地工事: D種"]
B --> C{"漏電遮断器あり?"}
C -->|あり| D["接地抵抗 500Ω以下"]
C -->|なし| E["接地抵抗 100Ω以下"]
B --> F["接地線: 軟銅線 1.6mm以上"]