第二種電気工事士 / 令和5年度 下期 学科試験(午前) / 問27
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令和5年度 下期 学科試験(午前) 問27 解説

アナログ計器とディジタル計器の特徴に関する記述として,誤っているものは。

  1. イ. アナログ計器は永久磁石可動コイル形計器のように,電磁力等で指針を動かし,振れ角でスケールから値を読み取る。
  2. ロ. ディジタル計器は測定入力端子に加えられた交流電圧などのアナログ波形を入力変換回路で直流電圧に変換し,次に A-D 変換回路に送り,直流電圧の大きさに応じたディジタル量に変換し,測定値が表示される。
  3. ハ. 電圧測定では,アナログ計器は入力抵抗が高いので被測定回路に影響を与えにくいが,ディジタル計器は入力抵抗が低いので被測定回路に影響を与えやすい。 ✓ 正答
  4. ニ. アナログ計器は変化の度合いを読み取りやすく,測定量を直感的に判断できる利点を持つが,読み取り誤差を生じやすい。

解説

この問題は、電圧計の基本性能である入力抵抗と、回路への影響の関係を理解しているかが鍵となります。正解はハです。

flowchart LR
    A[電圧計の入力抵抗] --> B{高いほど?}
    B --> C[回路から流れ込む電流が小さい]
    C --> D[負荷効果が小さい]
    D --> E[測定精度が高い]
    F[アナログ計器] --> G[入力抵抗は比較的低い]
    H[ディジタル計器] --> I[入力抵抗は比較的高い]

電圧計を回路に並列に接続して電圧を測る際、理想的な電圧計とは、電流を一切流さない(つまり入力抵抗が無限大)ものです。実際の測定において、電圧計の入力抵抗が高いほど、被測定回路から余計な電流を吸い取ることがないため、回路の電圧を乱さず正確に測ることができます。

一般的に、アナログ計器は構造上、指針を動かすためにある程度の電流を必要とするため、入力抵抗は数キロオーム(kΩ)から数十キロオーム程度にとどまります。一方、ディジタル計器は半導体回路で構成されており、入力抵抗が数メガオーム(MΩ)から数十メガオームと非常に高く設計されています。

したがって、ハの記述にある「アナログ計器は入力抵抗が高い」「ディジタル計器は入力抵抗が低い」というのは、現実の計器性能とは逆のことが書かれているため誤りとなります。

計器の特徴の整理

イ:アナログ計器の仕組みについての正しい説明です。磁石とコイルの力を利用して指針を振らせる仕組みは、多くの直流電圧計や電流計で採用されています。

ロ:ディジタル計器の動作工程についての正しい説明です。アナログ信号をコンピュータが扱える数値データへ変換する「A-D変換」というプロセスを経て表示されます。

ニ:アナログ計器の直感的な見やすさと、読み取り時の視差(見る角度による誤差)などの欠点を簡潔に表しており、正しい記述です。

試験対策としてのポイント

電気工事士試験において、この分野は「アナログ計器は直感的だが誤差が出やすく、ディジタル計器は高精度で読み取り間違いが少ない(ただし変化が激しいと数値が読みづらいこともある)」という対比で押さえておくのが定石です。

特に電圧計の接続において「入力抵抗は高ければ高いほど良い」という原則さえ覚えていれば、今回のような選択肢の入れ替え問題にはすぐに対応できるようになります。高抵抗の電圧計を用いることで、回路に流れる電流への影響を最小限に抑える(負荷効果を小さくする)ことが、正確な測定の鉄則です。

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