令和5年度 下期 学科試験(午前) 問24 解説
低圧検電器に関する記述として、誤っているものは。
- イ. 低圧検電器では、接触式と非接触式のものがある。
- ロ. 音響発光式には電池が必要であるが、ネオン式には不要である。
- ハ. 使用電圧100Vのコンセントの接地側極では検知するが、非接地側極では検知しない。 ✓ 正答
- ニ. 電路の充電の有無を確認するには、当該電路の全ての電線について検電することが必要である。
解説
この問題の正解はハです。検電器は「電圧がかかっている(充電されている)電線」を検出する道具です。100V回路のコンセントにおいて、非接地側(電圧側)は対地電圧があり検知しますが、接地側は対地電圧がほぼゼロであるため、検電器は反応しません。選択肢ハはこの関係性が逆であるため誤りとなります。
flowchart LR
A[コンセント極を確認] --> B{極はどちら?}
B -->|非接地側| C[対地電圧あり]
B -->|接地側| D[対地電圧ほぼ0V]
C --> E[検電器は反応する]
D --> F[検電器は反応しない]検電器の仕組みと判定のポイント
検電器は、電線と大地との間の電位差(対地電圧)を利用して、その電線が充電されているかどうかを確認する機器です。単相100Vのコンセントを例にすると、以下の二極があります。
・非接地側(電圧側):対地電圧が100Vあるため、検電器を近づける(あるいは接触させる)と電流が微小に流れ、ランプや音で反応します。 ・接地側(中性極):大地と接続されているため電位はほぼ0Vです。そのため、検電器は反応しません。
この問題のポイントは、接地側=0V=反応しない、という物理的な基本動作を理解しているかどうかです。
検電器の種類と使い方
選択肢にある通り、検電器には大きく分けて接触式と非接触式があります。
接触式:電線に金属部を直接触れさせて電圧を確認します。代表的なネオン式は、電位差によってネオン管が発光する仕組みで、電池を必要としません。 非接触式:電線に近づけるだけで静電誘導を利用して電圧を検知します。音響発光式などがこれにあたり、回路を動作させるための電池が必要です。
実務上の注意点
選択肢ニにあるように、検電を行う際は「必ず全電線について」確認することが鉄則です。一部の電線だけを確認して「電路に電圧がかかっていない」と判断するのは非常に危険です。作業現場では、必ず事前に動作確認(既知の充電箇所で検電器が正しく鳴るか)を行った上で、停電作業の対象となる全ての電線に対して漏れなく検電作業を行うことが義務付けられています。
試験対策としては、検電器は「電圧がかかっている場所を光や音で知らせるもの」と覚えておき、接地側は電圧がかかっていない(対地電圧がない)という電気回路の基本知識と結びつけておきましょう。この知識は、検電に関する問題だけでなく、配線図や電気計測の問題を解く際の下地にもなります。