第一種電気工事士試験 / 令和7年度 上期 第一種 学科試験 (出題例) / 問29
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令和7年度 上期 第一種 学科試験 (出題例) 問29 解説 金属線ぴ工事

乾燥した場所であって展開した場所に 施設する使用電圧100Vの金属線ぴ工事の 記述として, 誤っているものは。

  1. イ. 電線にはケーブルを使用しなければならない。 ✓ 正答
  2. ロ. 使用するボックスは, 「電気用品安全法」の適用を受けるものであること。
  3. ハ. 電線を収める線ぴの長さが12mの場合, D種接地工事を施さなければならない。
  4. ニ. 線ぴ相互を接続する場合, 堅ろうに, かつ, 電気的に完全に接続しなければならない。

解説

金属線ぴ工事において、使用できる電線の種類と接地工事の要件を整理すれば即座に正解が導けます。この問題は、絶縁電線が使用可能であるという基本知識と、接地工事の省略条件という2つの重要ポイントを問う内容です。

金属線ぴ工事で使用できる電線

選択肢イが誤りである理由は、金属線ぴ工事では絶縁電線(屋外用ビニル絶縁電線を除く)を使用できるからです。ケーブルのみに限定される工事方法ではない、という点が試験でのひっかけポイントとなります。

金属線ぴは、金属製の溝の中に電線を収めることで機械的な保護を図る工法です。この工法で使用できる電線は、原則として「絶縁電線(屋外用ビニル絶縁電線を除く)」です。したがって、ケーブルを使用しなければならないという記述は不適切です。

接地工事のルールと判断基準

選択肢ハの「長さ12mの場合、D種接地工事が必要か」という問いは、接地工事の省略規定を知っているかが鍵です。

金属線ぴ工事において、接地工事は原則として必要ですが、例外的に省略できる条件があります。その条件は「線ぴの長さが8m以下(接触防護措置を施す場合は15m以下)」であることです。問題文にある長さ12mは、接触防護措置についての言及がない限り、8mを超えているため接地工事を省略できません。したがって「D種接地工事を施さなければならない」という記述は正しいということになります。

試験対策における思考の組み立て

問題を解く際は、まず「何が禁止されているのか」よりも「何が許されているのか」というルールを優先して確認します。

  1. 電線の種類:絶縁電線(DV電線を除く)が使えるか。使えるならケーブル限定の選択肢は誤りである。
  2. 接地工事:接地が必要なのは基本。省略条件(8m以下)を満たしているかを確認する。
  3. 接続の信頼性:金属線ぴは電気的に導通させる必要があるため、堅ろうかつ電気的に接続するのは必須要件である。

この手順で進めると、選択肢イの矛盾がすぐに浮き彫りになります。試験において、この知識は「露出配線における機械的保護」の文脈で重要です。金属線ぴは、配線を美しく整理しつつ、外部からの衝撃や損傷を防ぐために使われます。そのため、工事の施行者は、単に電線を収めるだけでなく、線ぴ同士が確実に電気的にもつながっている(等電位化されている)ことを担保しなければなりません。これは感電事故を防ぐための重要な安全設計です。

現場で求められる判断力

この問題の教育的意図は、単なる丸暗記ではなく「なぜそのルールがあるのか」を理解させることにあります。接地工事が省略できるのは、距離が短いことで地絡時の危険性が低いとみなされるからです。また、線ぴの接続を電気的に完璧にしなければならないのは、万が一線ぴに漏電した際、確実に接地極まで電流を逃がす経路を確保するためです。

実務においては、線ぴの施工長さを計算し、必要な接地工事の種類や省略の可否を瞬時に判断する能力が求められます。特に金属線ぴは多くのオフィスや店舗の露出配線で見かける工法であるため、施工の正確さがそのまま安全基準に直結します。

参考リンク

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